学生バイトでも厚生年金に加入?国民年金との違いと免除の可否を徹底解説

社会保険

大学生でもアルバイトで社会保険に加入することがあり、給与明細に「厚生年金保険料」の控除が表示されて驚いた方も多いのではないでしょうか。この記事では、学生が厚生年金に加入する条件や、国民年金との違い、学生納付特例との関係、免除の可否についてわかりやすく解説します。

厚生年金は労働条件で「強制加入」

厚生年金は、一定の労働条件を満たすと加入が義務付けられる制度です。学生かどうかに関係なく、以下のような条件に該当すると強制的に厚生年金に加入となります。

  • 週20時間以上勤務
  • 月収88,000円以上(2025年より68,000円以上に引き下げ予定)
  • 2か月以上の雇用見込みがある
  • 学生でない場合(または、夜間・通信など一定の条件を満たす場合)

実は、「学生」もフルタイムやパートタイムの勤務内容によっては例外的に加入対象となります。大学生だからといって無条件に加入対象外というわけではない点に注意しましょう。

学生納付特例と厚生年金は別制度

学生納付特例は、20歳以上の学生が申請によって国民年金保険料の納付を猶予できる制度です。一方、厚生年金は労働者が企業を通じて加入する年金制度であり、国民年金とは別の枠組みです。

つまり、学生納付特例を受けていたとしても、厚生年金加入条件を満たせば厚生年金は強制的に適用されます。その際、国民年金の保険料納付は不要になり、厚生年金の中に「基礎年金(国民年金相当)」が内包される形となります。

厚生年金の免除はできる?

厚生年金保険は強制加入であり、原則として免除はできません。これは、法令上定められた義務であり、個人の意思や状況で選択的に加入・非加入を決めることはできません。

仮に保険料負担が大きく感じられる場合でも、加入している事業所が厚生年金適用事業所であり、要件を満たしていれば自動的に適用されます。

学生が厚生年金に加入するメリット

負担に感じる保険料ですが、将来的には以下のようなメリットがあります。

  • 老齢年金の受給額が増える
  • 障害年金や遺族年金などの保障が強化される
  • 保険料の半分を事業主(雇用主)が負担してくれる

特に、将来の年金額に影響する加入実績を早くから積める点は見逃せません。

給与明細で厚生年金が引かれたらどうする?

厚生年金の控除が給与明細に表示されている場合、それはすでに制度に加入していることを意味します。この場合、学生納付特例の申請は「適用除外」となり、厚生年金の保険料を支払っている期間は自動的に国民年金の納付義務がなくなります。

市区町村から国民年金の納付書が届いている場合は、日本年金機構またはお住まいの市役所に相談し、二重納付にならないよう手続きを確認してください。

まとめ:学生でも労働条件で厚生年金に加入する時代

アルバイトでも労働条件によっては学生でも厚生年金に加入することがあります。国民年金の学生納付特例とは別の制度であり、免除も原則できません。

厚生年金の加入は将来的に年金受給額を増やすなどのメリットもあるため、制度を理解して前向きに捉えることが大切です。不安がある場合は年金事務所や雇用先に相談しましょう。

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