まとまった資金を定期預金に預ける際、「1年もの」と「5年もの」のどちらが良いか悩む方は多いでしょう。特に金利に差がある場合、その選択は数十万円の利息差を生むこともあります。本記事では、1,000万円を元本として、1年1.25%、5年1.5%という条件をもとに、それぞれのメリット・デメリットを解説しながら、最適な選択肢を導き出します。
1年と5年定期の基本的な違いとは?
定期預金には預け入れ期間によって金利が異なる設定がされています。一般的に、預け入れ期間が長いほど金利が高くなる傾向にあります。
今回のケースでは、1年で1.25%、5年で1.5%と、5年の方が若干高金利です。しかし、預け入れ期間中は基本的に解約できない(中途解約の場合は大幅に金利が下がる)ため、期間の違いは利便性にも直結します。
実際の利息額を比較してみよう
1,000万円を預けた場合の税引前利息は以下の通りです。
期間 | 年利 | 税引前利息 |
---|---|---|
1年 | 1.25% | 125,000円 |
5年 | 1.5% | 約76,5000円(5年合計) |
5年間預けた場合の合計利息は複利を考慮しない単純計算で約625,000円(税引前)と見られます。5年の方が金額的には明確に有利ですが、その分資金の流動性は失われます。
金利変動リスクも考慮しよう
現在の金利水準が低めで、今後上昇する可能性があると考えるなら、短期(1年)の定期を選び、満期後に高金利の預け先に乗り換えるという戦略も有効です。
逆に、金利が下がっていくと予想される場合は、今の1.5%という条件で5年固定するのが得策となるでしょう。
生活資金・緊急資金とのバランスを取る
大切なのは、定期預金以外にも使える資金があるかという点です。仮に5年間解約できない間に大きな出費が必要になった場合、別途資金調達が必要になるかもしれません。
そのため、1,000万円全額を5年定期にするよりも、例えば500万円を1年定期、残りを5年定期に分けるといった分散預金の戦略もおすすめです。
銀行やキャンペーンの比較も忘れずに
銀行によっては、キャンペーン金利を実施していることがあります。ネット銀行などは店舗型銀行より高金利を提示しているケースもあるため、比較検討することが大切です。
また、預金保険制度の範囲(元本1,000万円までとその利息)も意識し、超える場合は複数行に分散預けするのも賢明です。
まとめ:目的と期間に合わせた選択を
1.5%の5年定期は利息面で有利ですが、資金拘束の長さがネックです。短期で金利上昇を見込む場合や流動性を重視するなら、1.25%の1年定期の方が柔軟性があります。
資金を分散させる・今後のライフイベントを見越す・金利動向を予測するなど、総合的な視点で自分に最適な預け方を考えましょう。
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