自己破産の手続きにおいて、車のローンを抱えている人が悩むのが「車はいつ引き上げられるのか?」という問題です。特に、すでに破産手続きが始まっているのに引き上げの連絡が来ない場合、不安を感じる人は少なくありません。本記事では、車のローンが残っている場合の対応や、引き上げまでの流れ、注意点を詳しく解説します。
車のローンが残っていると所有権は販売会社にある
一般的に、車のローン契約には「所有権留保」という条項があります。これは、ローン完済までは車の名義(所有者)は販売会社またはローン会社にあるという仕組みです。
そのため、自己破産手続き中であっても、所有権が債務者自身にない場合、ローン会社は合法的に車を回収(引き上げ)できます。
引き上げのタイミングはローン会社によって異なる
自己破産申立て後すぐに引き上げ連絡が来るとは限りません。ローン会社は破産管財人や弁護士からの通知、または自己破産手続きの進捗状況を確認してから対応を進めるケースが多いため、タイムラグが生じます。
多くの場合、債務整理の開始から1〜2ヶ月以内に連絡があることが多いですが、会社によっては数ヶ月かかるケースもあります。
破産手続き中もローンの引き落としが止まらない理由
引き落としが継続している場合、金融機関が破産手続きをまだ正確に認識していない可能性があります。また、銀行口座の差し押さえや支払い停止措置が破産申立時にされていない場合、自動引き落としが続いてしまうことがあります。
このような場合、弁護士に速やかに報告し、対応を依頼しましょう。
引き上げの連絡がない場合にすべきこと
待つだけでは不安が続くため、以下の対応を取ることをおすすめします。
- ・弁護士に再度確認し、ローン会社への催促を依頼
- ・ローン会社に自分で直接問い合わせる(可能であれば)
- ・車の保管場所を確保し、いつでも引き上げ可能な状態にしておく
勝手に車を処分することは法的に問題があるため、必ず正規の手続きを待ちましょう。
自己破産中の車の管理で注意すべきこと
ローン付きの車を保有し続けることはできないのが原則ですが、破産手続きにおいて「自由財産」と認められる場合、車を保持できる例も一部あります(車の価値が極めて低いなど)。
しかしその可否は破産管財人の判断によるため、事前に弁護士と相談することが重要です。
まとめ|車の引き上げは焦らず対応を
✔ 所有権付きローン車は通常引き上げ対象
✔ 引き上げの連絡時期はローン会社次第
✔ ローンの引き落とし継続時は早めに弁護士に相談
✔ 連絡が来ない場合も自己判断で動かず弁護士と連携を
車の引き上げは破産手続きの中でも特に不安が大きい部分ですが、落ち着いて正しい手順を踏むことでトラブルを最小限に抑えることができます。専門家の助言を得ながら、冷静に対処しましょう。
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