「京大卒で41歳ならもっと稼いでるはず」と感じる方も多いでしょう。しかし、実際の収入は業種や地域、働き方によって大きく変わるのが現実です。本記事では「手取り36万円」という収入が本当に少ないのか、統計データやライフスタイルの視点から客観的に分析していきます。
41歳男性の平均手取りはどのくらい?
厚生労働省の令和4年賃金構造基本統計調査によると、41歳男性の平均月収(手取りではなく総支給)は約39万〜41万円です。社会保険料や税金を引いた手取りにすると、およそ30万〜33万円程度が一般的です。
この統計と比較しても、手取り36万円は平均よりやや高めという見方もできます。
京大卒=高収入とは限らない現実
京都大学の卒業生は官公庁、大学教員、研究職、教育関係など幅広い進路があります。これらの職種では給与水準が比較的抑えられているケースも多く、学歴と年収が直結しないことは珍しくありません。
たとえば国立大学教員の40代前半の年収は約700万円程度。ボーナス込みでこの額であれば、月の手取りは35万円前後になることも十分あり得ます。
業種別:収入差の実態
以下に主な業種と41歳の平均手取り額をまとめます。
業種 | 平均手取り |
---|---|
メーカー(総合職) | 35万〜42万円 |
官公庁(地方公務員) | 30万〜34万円 |
大学教員 | 33万〜36万円 |
ITベンチャー | 40万〜50万円以上 |
中小企業 | 28万〜34万円 |
このように、同じ年齢でもどの業界で働いているかで収入には明確な差が生じます。
生活レベルと家族構成にも注目すべき
手取り36万円という額は、独身ならば十分余裕のある生活が可能ですが、子ども2人の家庭であれば決して多いとはいえないかもしれません。
たとえば、住宅ローン、学費、保険料などを支払っていれば、可処分所得は一気に下がります。このため「少ない」と感じるのは家計全体の状況によって変わってくるのです。
実例:京大卒・40代の収入と働き方
例1:40代前半・京大卒・大学職員 → 月収35万円+賞与あり → 年収約600万円
例2:41歳・京大卒・民間IT企業 → 月収50万円 → 年収750万円
例3:41歳・京大卒・地方中小企業 → 月収31万円 → 年収約520万円
このように、同じ学歴でも就職先やライフスタイルで収入は大きく変わるのが現実です。
まとめ
京大卒・41歳で手取り36万円は「学歴の割に少ないのでは?」と感じるかもしれませんが、業種や職種、働き方、家族構成次第で十分妥当な範囲です。
学歴だけでなく、どの道を選び、どんな生活を送っているかによって、収入の意味は大きく変わります。「少ないかどうか」は相対的なものであり、比較するなら“同条件の人たち”とするのが適切です。
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