クレジットカードの長期滞納により、社内ブラック(いわゆる社内情報での要注意人物)に登録された方が、再び同じカード会社で新規カードを作れるのかという疑問は少なくありません。この記事では、社内ブラックの仕組みやその影響、復活の可能性、実際の事例などをもとに再チャレンジの現実性を考察します。
社内ブラックとは?信用情報機関とは別の内部記録
社内ブラックとは、CICやJICCといった信用情報機関に登録されるいわゆる「ブラックリスト」とは異なり、カード会社内部で保持されている独自のネガティブ情報のことを指します。
これは外部からは確認できず、たとえ信用情報が回復していても、社内ブラック情報が残っている限りは審査に落ちることがよくあります。過去に長期延滞や強制解約、債務整理などがあった場合に登録されるのが一般的です。
社内ブラックの影響はどれくらい続くのか?
社内ブラックに明確な保有期間の法的制限はなく、カード会社の判断で「半永久的」に保持されることもあります。ただし、一般的には5年〜10年ほどでデータが消去・無効とされるケースもあります。
例として、「7年前に楽天カードを延滞→強制解約→その後信用情報は回復したが、楽天カードには再申込しても通らなかった」という声がSNSや掲示板などで散見されます。
再申込で通過することは本当にあるのか?
まれにですが、社内ブラック扱いされていたにもかかわらず、再度カードが発行されたという例もあります。そのようなケースの多くには以下のような特徴があります。
- 10年以上経過している
- 以前の債務を完済・解決済み
- 信用情報が完全にクリーン
- 他社での利用実績が良好
これらの条件が整っていた場合、「審査が通った」という報告も存在しますが、あくまで例外的と考えるべきでしょう。
どうしても同じ会社で作りたい場合の対処法
どうしても以前ブラックになったカード会社で再度申し込みたい場合は、以下のような対策が考えられます。
- 最低でも7〜10年は空ける:社内記録の削除が期待できる期間
- 他社クレジットカードで良好な利用実績を積む
- 信用情報を開示して問題がないことを確認:CIC信用情報開示
- 電話ではなくオンライン申込:審査はシステム判断が主となるため
また、金融庁の方針や会社の経営方針の変更により、社内基準が緩和されることもごくまれにあります。
再審査が通らないときの代替手段
どうしても再発行されない場合は、他のカード会社での新規発行を優先し、まずは健全な信用履歴を再構築することが重要です。
例えば、以下のような方法があります。
- デビットカード:審査なしで利用できるカード
- 年会費無料のサブ系クレジットカード(例:セゾン、エポスなど)
- 家族カード:配偶者などの信用で利用できるケースも
しばらくは「クレヒス(クレジットヒストリー)」を意識して行動し、将来的な再チャレンジの道を残すことが重要です。
まとめ:社内ブラックでも復活の可能性はゼロではないが、極めて稀
社内ブラックに登録されると、同じカード会社での再審査は非常に厳しくなります。しかし、長期間が経過し、信用情報も良好に保たれていれば、再発行される可能性が完全にゼロというわけではありません。
とはいえ、その確率は低いため、現実的には他社カードでの実績構築を優先しつつ、慎重に再チャレンジのタイミングを見計らうことをおすすめします。
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