年金受給口座に他の入金をしても大丈夫？通帳の使い分けと郵便局での口座管理のポイント

年金の受け取りを始めると、通帳の管理方法に悩む方も少なくありません。「この口座に他の入金をしてもいいの？」「名義が違うお金は入れていいの？」「ゆうちょ銀行の口座は何口まで持てるの？」といった疑問はよく聞かれます。この記事では、年金口座の使い方や通帳管理のポイントを解説します。

年金受給口座に他の入金をしても問題ない？

年金専用として開設した口座に、他の収入や振込を受けても法的には問題ありません。たとえば、駐車場収入や仕送りなどの入金も可能です。

ただし、通帳の目的がはっきりしていると、家計の管理がしやすくなります。年金とその他の収入を分けて管理したい方は、用途ごとに口座を分けると安心です。

たとえば息子さん名義の駐車場収入を、ご自身の口座に入金する場合、問題となるのは「名義と実際の所有が一致しているかどうか」です。税務上も将来の相続などにも関わる可能性があるため、収入の名義と口座名義が一致している方が望ましいです。

ただし、管理上の便宜や本人の同意がある場合は実務上問題とされないこともあります。とはいえ、定期的に多額の収入がある場合は、別途の名義口座で管理することをおすすめします。

ゆうちょ銀行では、原則として個人が持てる口座数は1人あたり「1〜2口座」が基本とされています。ただし、目的が明確であれば最大で3口まで許容されるケースもあります。

具体的には「年金受取口座」「貯蓄用」「生活費用」といった明確な使い分けが理由となれば、3口座まで認められる可能性が高くなります。必要があれば窓口で相談してみましょう。

通帳を使い分ける最大のメリットは、お金の流れを明確に把握できることです。年金口座に生活費以外の入出金があると、支出管理や税務上の記録が複雑になる恐れもあります。

たとえば以下のような使い分けが考えられます。

他人名義の収入が自己口座に振り込まれると、税務署に「贈与」とみなされる可能性もあります。特に年間110万円を超える入金がある場合は注意が必要です。

また、将来的に相続時に「実質的に他人の資産が含まれていた」などと判断されると、相続トラブルの元になることもあるため、名義や用途に応じた適切な管理が重要です。

年金受給口座に他の収入を入金すること自体は問題ありませんが、通帳の用途ごとに口座を分けておくことで、将来的なトラブル回避にもつながります。

ゆうちょ銀行では目的を説明すれば3口座まで作れることもありますので、必要に応じて相談してみましょう。お金の流れをクリアにしておくことが、安心した生活設計につながります。