社会保険の加入基準と連勤シフトの関係をわかりやすく解説

社会保険

アルバイトやパートで働く際に気になる「社会保険の加入基準」。特に、シフトが不定期だったり連勤が続いたりする場合、「条件を満たしてしまうのでは?」という不安の声が多く聞かれます。今回は、週20時間の目安や曜日の区切り、連勤による影響について詳しく解説します。

社会保険の加入条件の基本をおさらい

まず社会保険(厚生年金・健康保険)の加入義務が発生する基本条件を確認しておきましょう。

  • 週の所定労働時間が20時間以上
  • 月額賃金が8.8万円以上
  • 勤務期間が2ヶ月以上見込まれる
  • 学生ではないこと(例外あり)
  • 従業員数101人以上の企業(※2024年10月からは51人以上)

これらすべてを満たした場合、社会保険への加入が必要になります。

週20時間の「週」とは日曜始まりで固定

「水曜から見たら5連勤で20時間を超えるのでは?」という疑問についてですが、社会保険の判定において「週」とは原則として日曜から土曜までの1週間を指します。

つまり、週単位での労働時間が20時間未満であれば、途中でどのような曜日から働き始めたかは影響しません。会社が水曜起算などの独自基準を使うことはなく、あくまで暦週(日曜始まり)が基準です。

連勤でも社会保険の条件を満たさないケース

たとえば、1日4時間勤務で5連勤(4時間×5日=20時間)した場合、週の合計が20時間に達します。これが日曜~土曜の中で行われたなら、加入条件を満たすことになります。

一方、同じ5連勤でも、水曜~日曜というように週をまたいでいる場合、前後の週それぞれが20時間未満であれば、社会保険の加入対象にはなりません。

「入らない範囲でのシフト」にはリスクも

会社側が「社会保険に入らないで済むように調整している」と明言するケースはよくあります。ただし、シフトの実績が実際に加入条件を超えていた場合、労働者側の意思にかかわらず加入義務が生じます

つまり、形式上は短時間勤務でも、実態が継続的に週20時間を超えていれば、会社側は社会保険への加入手続きを怠ることはできません。トラブルを避けるためにも、実働時間を記録しておくことが大切です。

実例:社会保険加入のボーダーライン

ある学生アルバイトは、毎週月・水・金に1日6時間勤務。これを4週間継続した結果、週の実働時間が18時間になり社会保険の加入には至りませんでした。

しかし繁忙期に毎日5時間勤務を任された結果、週の労働時間が25時間になり、会社から社会保険の加入手続きを求められました。このように、「一時的な増加」でも継続すれば条件を満たしてしまうため注意が必要です。

まとめ:週単位で冷静に確認することが大切

社会保険の加入判定は、1週間(日曜~土曜)を単位にして労働時間をチェックするのが基本です。連勤があっても週をまたいでいるかどうかが重要で、水曜起算などの特別なルールは原則として存在しません。

自分の働き方が加入条件を満たしていないか、週ごとの実績をこまめに確認することが、安心して働くための第一歩です。

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