医療保険の入院日数型は60日型と120日型のどちらがベスト？三大疾病無制限と併せて考える

医療保険を検討する際、「入院日数の限度が60日型か120日型か」そして「三大疾病無制限特約を付加するかどうか」は、将来の安心を大きく左右する重要なポイントです。本記事では、それぞれの型の特徴や、三大疾病無制限との組み合わせによるメリット・デメリットをわかりやすく解説します。

医療保険の60日型と120日型の違い

医療保険には、1回の入院に対する給付日数に上限があり、主に「60日型」と「120日型」が存在します。60日型は1回の入院に対し最長60日まで、120日型は最長120日までの入院給付金を受け取ることができます。

例えば、肺炎で入院し50日間入院した場合、どちらの型でも同じ金額が支給されますが、脳卒中など長期入院になった際には120日型の方が手厚い補償になります。

厚生労働省の「患者調査」によると、平均入院日数は年々短縮しており、一般的な入院は10日～20日以内であることが多いです。このため、多くの人にとっては60日型で必要十分ともいえます。

ただし、がんや脳疾患、心疾患などの重篤な病気では長期入院の可能性も高く、そうしたリスクをカバーしたい場合は120日型の方が適しているケースもあります。

「三大疾病無制限」とは、がん・心疾患・脳血管疾患での入院時に、入院日数の制限がなくなる特約です。つまり、60日型や120日型であっても、三大疾病が原因の入院であれば、何日入院しても給付金が受け取れる仕組みです。

この特約を付けることで、通常の病気には60日型で対応しつつ、三大疾病というリスクの高い病気には無制限で備えるというバランスの取れた設計が可能になります。

一般的に、120日型は60日型よりも保険料が高くなります。また、三大疾病無制限特約を付けるとさらに保険料は上がりますが、その分リスクへの備えは厚くなります。

たとえば、30歳男性で同じ入院給付金日額5,000円で比較した場合、60日型＋三大疾病無制限の保険料は月2,500円前後、120日型＋三大疾病無制限では月3,000円を超えるケースが一般的です。

最近の医療保険契約者の傾向としては、「60日型＋三大疾病無制限」の組み合わせを選ぶ人が多く、コストと保障のバランスが取れていると評価されています。重病リスクにはしっかり備え、その他は平均入院日数をベースに設計するスタイルです。

もちろん、家族歴やご自身の健康状態、生活スタイルに応じて、より長期保障を重視して120日型を選ぶ人もいます。

医療保険は、入院日数の限度と三大疾病への備え方によって設計の自由度が高くなります。コストを抑えつつ実用性を重視したいなら60日型＋三大疾病無制限、より万全を期すなら120日型＋三大疾病無制限が選択肢になります。

どちらが良いかは一概に言えず、将来のリスクと保険料のバランスを見ながら、自分に合った保障内容を選びましょう。不安な方はファイナンシャルプランナーへの相談もおすすめです。