年収350万円の社会保険料はいくら?仕組みと目安金額をわかりやすく解説

社会保険

「年収350万円だと社会保険料はいくらになるの?」という疑問は、多くの給与所得者が抱く身近な悩みのひとつです。社会保険料は収入の中でも大きな出費にあたるため、その仕組みや目安金額を知っておくことは、家計管理の第一歩となります。この記事では、年収350万円の場合に実際どのくらいの社会保険料がかかるのかを、具体的に解説していきます。

社会保険料とは?含まれる5つの保険

「社会保険料」は、以下の5つの保険料の合計を指します。

  • 健康保険料(医療保険)
  • 厚生年金保険料
  • 介護保険料(40歳以上)
  • 雇用保険料
  • 労災保険料(企業が全額負担)

このうち、被保険者(労働者)が負担するのは主に健康保険、厚生年金、雇用保険、介護保険(該当者)で、毎月の給与から天引きされます。

年収350万円で社会保険料はいくらかかる?

社会保険料は「年収」ではなく「標準報酬月額」をベースに計算されます。年収350万円の場合、ボーナスなどを加味した月額報酬はおおよそ29〜30万円前後となります。

以下は、東京都の協会けんぽ(健康保険)・厚生年金保険を基準にしたざっくりとした目安です。

保険の種類 月額(概算) 年額(概算)
健康保険料 約14,000円 約168,000円
厚生年金保険料 約28,000円 約336,000円
雇用保険料(0.6%) 約1,800円 約21,600円
介護保険料(40歳以上) +約2,500円 +約30,000円

合計すると、年間約52〜56万円(40歳未満)、または約82〜86万円(40歳以上)の社会保険料を個人で負担している計算になります。

「社会保険料100万円」は誤解?

年収350万円に対して「社会保険料が100万円」となるのは、明らかに過大な見積もりです。社会保険料の実際の負担はおおよそ年収の15〜20%前後で、年収350万円であれば前述のようにおよそ50〜80万円台が一般的です。

ただし、社会保険料の半額を会社が負担してくれているため、実際に「社会全体で見ると」その倍額(約100万円前後)が支払われている、という点は事実です。

社会保険料を抑える方法はある?

会社員の場合、自分で保険料率を変えることはできませんが、以下の工夫で負担感を和らげることが可能です。

  • 年末調整・確定申告で控除を漏れなく申請(社会保険料控除)
  • 企業型確定拠出年金(iDeCo)などを活用して節税効果を高める
  • ふるさと納税などの制度も活用して実質負担を減らす

これらの施策を組み合わせることで、社会保険料の負担を賢く活かすことができます。

まとめ:年収350万円で社会保険料は約50〜80万円が一般的

年収350万円での社会保険料は、年額でおおよそ52万円〜86万円程度が相場です。100万円には届かず、もし「100万円かかる」と聞いた場合は、会社と折半している全体額と混同している可能性があります。

社会保険料は高額に思えるかもしれませんが、医療・年金・失業給付といった生活のセーフティネットを支える重要な仕組みです。金額だけでなく、制度の内容や活用方法を理解し、賢く向き合っていくことが大切です。

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