インターホン越しに「生活に関するアンケートです」と言われ、つい対応してしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。実際は保険勧誘が目的だったというケースは少なくありません。今回は、そうした訪問型保険勧誘の実態と、安全に対応するためのポイントを解説します。
よくある手口:アンケート装った保険勧誘
訪問販売の中には「生活調査」や「簡単なアンケート」と称してインターフォン越しに話しかけ、対面の機会を得た後に本題である保険勧誘に移る手口が見られます。
このような勧誘は保険業法や特定商取引法に抵触することもあり、名刺の会社名を検索しても情報が出てこない場合は、無登録業者や下請け代理店の可能性もあります。
怪しい会社かどうかを見分けるポイント
- 名刺の会社名をインターネットで検索しても公式サイトや評判が出てこない
- 事務所所在地や電話番号が曖昧、または実在しない
- 「この場だけの特別プラン」「今決めればお得」と急かす発言
- 本人確認書類や契約書の提示を求めてくるが、内容が不明瞭
こうした特徴が複数当てはまる場合は、慎重な対応が必要です。
実際のトラブル事例と体験談
消費生活センターには以下のような相談が寄せられています。
- 生活調査と言われて玄関先で話を聞いたら、その場で保険の契約書を書かされた
- アンケートだけと思って答えたら、その後何度も営業電話が来るようになった
- 保険に詳しいように話していたが、実際は保険外交員の資格がなかった
いずれも本人が明確に了承していないのに勧誘されたケースです。
こうした勧誘に遭遇した場合の正しい対応
以下のような対応を心がけましょう。
- インターホン越しで用件を確認し、不審ならドアを開けない
- 名刺をもらったら会社名・登録番号を調べる
- 「考えておきます」とその場で契約をしない
- 訪問日時を指定されたら断る勇気を持つ
- 消費者ホットライン(188)や金融庁に相談も検討
一度関係を持ってしまうと、再訪や電話勧誘につながるケースもあるため、最初の対応が大切です。
今後に活かせる予防策と心構え
今後同様の状況に遭遇しないためには、以下のような予防策が有効です。
- インターホンには録画機能付きのものを導入する
- 知らない来訪者とは基本的に会わない姿勢を持つ
- 「訪問販売お断り」のステッカーを玄関に貼る
また、家族にも情報共有をしておくことで、同居の高齢者や子どもがトラブルに巻き込まれるリスクも防げます。
まとめ:疑問を持った時点で一歩引く勇気を
一見、丁寧なアンケートのように見える訪問でも、実際は保険勧誘というケースは多く存在します。名刺の情報が不明瞭であったり、営業内容がはっきりしない場合は「怪しいかも」と感じた直感を大切にしましょう。無理に応じる必要は一切なく、毅然とした対応があなた自身と家族を守ることにつながります。
コメント