加給年金の存在に気づかず受け取っていなかった場合、80歳で要件を満たしていても「振替加算」を請求できるのか不安になる方は多いです。本記事では、制度の仕組みと申請の可否をわかりやすく整理します。
加給年金と振替加算の基本的な関係
加給年金は、厚生年金加入者が65歳時点に一定の条件を満たす配偶者や子供を扶養している場合に支給される上乗せ年金です。
配偶者が65歳になると加給年金は停止し、代わって配偶者本人の基礎年金に振替加算が自動的に上乗せされます。ただし受給には一定の条件が必要です。
振替加算を受け取るための主要条件
- 配偶者が加給年金対象であったこと
- 配偶者が1926年4月2日〜1966年4月1日生まれであること
- 被保険者期間が20年未満、かつ35歳以降の加入月数が要件内であること
- 65歳で老齢基礎年金を受けていること
加給年金を受けていなくても、これらの条件を満たせば振替加算を申請できます。[参照]
80歳からの振替加算申請は可能か?
80歳であっても、要件を満たしていれば振替加算の申請は可能です。加給年金を受け取っていなかった場合でも、国年の申告時に条件を満たしていれば「国民年金老齢基礎年金額加算開始事由該当届」を提出できます。
その際、過去の振替加算については最大5年前までさかのぼって受給できるケースがあります。[参照]
過去にもらい忘れた金額はどうなる?
日本年金機構では事後申請により、原則として5年分の未受給分を遡及支払いしています。個別相談により、それ以上前の分も支給対象となることがあります。
実際に令和7年6月末時点で約7,700人が時効前分を支給されており、申請受付が続いています。[参照]
申請方法と必要書類まとめ
振替加算を申請するには、以下の書類を年金事務所に提出します:
- 国民年金老齢基礎年金額加算開始事由該当届
- 戸籍謄本や住民票で生計維持の確認
- 被保険者期間証明など
80歳といった高齢でも手続き自体に年齢制限はなく、書類が整えば申請できます。
まとめ:80歳でも振替加算は受給可能です
加給年金を受けていなかった場合でも、80歳で要件を満たしていれば振替加算が受けられます。最大5年前分さかのぼっての申請も可能です。
振替加算を希望する場合は、早めに年金事務所に相談し、必要書類を整えて申請しましょう。
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