大学の部活動やサークルでは、楽器や道具など高価な備品を借りる機会が多くあります。うっかり落として壊してしまった場合、「学生賠償責任保険」は使えるのでしょうか?今回は、実際に起こり得るサックスの破損を例に、補償の可否と手続き、注意点を詳しく解説します。
学生賠償責任保険とは?
学生賠償責任保険(通称:学賠)は、学生が学校生活や通学、日常生活で他人に損害を与えた場合に備える保険です。たとえば、スポーツ中の接触事故や、他人の物を壊してしまったときに補償対象となります。
加入は任意ですが、多くの学校では入学時に推奨されており、保護者が把握していない場合もあります。保険会社は東京海上日動や日本興亜などが代表的です。
借りた楽器の破損は補償対象か?
借用物の破損は一般的に「管理財物損壊」として取り扱われます。学生賠償責任保険の契約内容によっては、このような借用物・受託物に対する損害賠償は対象外となることもあります。
しかし、一部のプランではオプションや特約として「借用物の損害」もカバーしていることがあり、加入時の契約内容によって補償の有無が分かれます。
適用されるか確認するポイント
- 加入している保険会社とプラン名
- 管理財物損壊(借用物損害)特約の有無
- 破損した状況が「過失によるもの」かどうか
意図的に壊した場合や、明らかに管理義務を怠ったとされるケースでは、補償対象外になる可能性があります。
実際に壊してしまった場合の対応手順
楽器などを壊してしまった場合、まず以下のステップで行動しましょう。
- 学校やサークルの顧問または代表にすぐ報告
- 写真などで破損の証拠を残す
- 加入している保険会社に連絡し、補償の可否を確認
- 保険請求に必要な書類(事故報告書や賠償請求書など)を準備
これらの対応は、スムーズな保険適用と信頼関係の維持に役立ちます。
楽器の弁償に備えるなら加入確認が大事
部活動や吹奏楽部では数十万円以上の楽器を扱うことも多いため、万一に備えて「借用物損害が対象になる保険」への加入を検討する価値は十分にあります。
一例として、「学研災付帯賠償責任保険(学賠)」や、「こども総合保険」などでは、管理物損壊補償を付けられるプランがあります。契約時にパンフレットや証書を確認しておくと安心です。
まとめ:サックスを壊してしまったら、まず保険内容をチェック
借りた楽器の破損は、保険の内容によっては学生賠償責任保険で補償される可能性があります。ただし、すべてのプランで対応しているわけではないため、「管理財物補償」が含まれているかを必ず確認してください。
トラブル回避のためにも、日頃から大切なものを扱う際は慎重に行動し、万が一のときには誠実な対応を心がけましょう。
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