新卒看護師の給料から引かれる年金・保険料の仕組みとは?手取りが少なく感じる理由を解説

社会保険

看護師として働き始めたばかりの方にとって、最初の給与明細に戸惑うことはよくあります。特に「思ったより手取りが少ない」「年金や保険料が引かれすぎでは?」と疑問を抱くのは自然なことです。本記事では、新卒看護師の給与から引かれる年金・保険料の内訳と、それが適正なのかをわかりやすく解説します。

看護師の給与から引かれる社会保険の基本

日本では正社員として雇用されると、次のような社会保険料が給与から天引きされます。

  • 健康保険料
  • 厚生年金保険料
  • 雇用保険料
  • 介護保険料(40歳以上の場合)
  • 所得税・住民税

この中でも厚生年金と健康保険は、労使折半(会社と本人で半分ずつ負担)となっているため、「全額自己負担しているわけではない」のがポイントです。

実際の金額感:月給24万円の場合

月収が24万円程度の場合、東京都の医療法人で勤務している看護師の保険料はおおよそ以下のようになります(2024年度目安)。

項目 本人負担額
健康保険料 約12,000円
厚生年金保険料 約22,000~24,000円
雇用保険料 約720円
所得税・住民税 約5,000~7,000円

合計:おおよそ4万円前後が差し引かれるイメージです。

このケースでは、ご質問の「年金35,000円・保険料20,000円」という数字は若干高めに感じますが、厚生年金・健康保険の両方を合わせて5万円強になることは十分にあり得ます

なぜこんなに引かれるの?それでも必要な理由

「給料の約20%も引かれるなんて高すぎ!」と感じる方も少なくありません。しかし、これらは将来の年金受給や医療保障など、重要な社会制度のための費用です。

例えば、厚生年金を納めていれば、老後に受け取れる年金額が増え、健康保険を払っていれば医療費は3割負担ですみます。

また、雇用保険は失業した場合の失業給付や、産休育休の際の給付金にもつながるため、「保険」としてしっかり機能しているのです。

よくある誤解:保険料が全額引かれているわけではない

質問の中で「半分しか引かれないと聞いたのに…」という点に触れられていましたが、これは正解です。

たとえば、厚生年金の総額が月額約70,000円だった場合、実際に本人が支払うのは半分の35,000円。残りの35,000円は会社が負担しています。

つまり、「半分しか引かれない」のではなく「半分は会社が負担してくれている」と理解するのが正しいです。

給料明細の見方と不安の解消方法

もし「本当に正しく引かれているのか不安」という場合は、遠慮せず給与明細を持って病院の人事・経理に相談してみましょう。

新人だからこそ「お金の仕組みを勉強したい」という姿勢で聞けば、丁寧に教えてくれるケースが多いです。聞くことにためらいを感じる必要はまったくありません。

また、日本年金機構の公式サイトなどでも、自分の年金情報を確認できます。

まとめ

新卒看護師の給料から差し引かれる年金や保険料は、労使折半であることや、将来の保障のためという点で、決して「引かれすぎ」ではありません。

最初は手取りが少ないと感じるかもしれませんが、それは社会保険制度の恩恵を受けている証でもあります。疑問があるときは、積極的に明細を確認し、信頼できる先輩や事務に相談してみましょう。

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