新卒で公務員として働き始めた方が戸惑うことの一つに、厚生年金に加入しているはずなのに、国民年金から「納付のお願い」や「免除申請書」が届くことがあります。実際にはこれはよくある事例で、手続き上の時差や登録遅延が原因です。本記事では、その理由と具体的な確認・対応方法について詳しく解説します。
公務員は厚生年金加入で国民年金との違いは?
公務員は民間会社の厚生年金と同様に「共済年金制度(現在は厚生年金に統合)」に加入しており、給与から自動的に保険料が控除されます。これは第2号被保険者に該当し、国民年金(第1号)とは異なる制度です。
つまり、厚生年金に加入していれば自分で国民年金を納付する必要はありません。
なぜ厚生年金に入っているのに国民年金の請求が来るのか?
新卒で4月に就職した場合、企業や役所が年金機構へ加入手続きを行うのは4月中~5月初旬が一般的ですが、反映に1~3か月以上かかることもあります。その間、学生時代の第1号被保険者として登録されたままで、年金機構から自動的に案内が送付されるのです。
また、自治体によっては就職情報の共有にタイムラグがあり、システムが未更新状態のままというケースもよく見られます。
加入済みかどうかを確認する方法
厚生年金の加入状況は、以下の方法で確認できます。
- マイナポータルやねんきんネットで「被保険者記録」を確認
- 日本年金機構の年金事務所に電話して基礎年金番号で確認
- 職場の人事・総務担当に加入手続きの進捗状況を確認
給与明細で「厚生年金保険料」の控除があることも一つの証拠になります。
間違って国民年金を払ってしまった場合の対応
万が一、不要な国民年金保険料を支払ってしまった場合でも、後日厚生年金への加入が確認できれば、その分は返金されるか、将来の年金額に充当されます。
まずは年金事務所へ連絡し、事実確認と返金または修正処理の依頼を行いましょう。
このまま何もしないとどうなる?
放置してしまうと、年金機構側で「未納」と判断されてしまうこともあるため、結果的に未納通知が継続的に届く可能性があります。
早めに「厚生年金に加入済みです」と連絡し、処理状況を確認・催促することが安心です。
まとめ:新卒公務員の年金関連の通知は焦らず対処を
公務員になった直後に国民年金の通知が届くのは、システムのタイムラグや登録処理の遅延が原因です。給与から厚生年金保険料が引かれていれば安心ですが、念のためねんきんネットや年金事務所で確認を行い、必要に応じて手続き状況を職場経由で催促しましょう。
正しい加入手続きが完了すれば、以後の通知も止まり、不安も解消されます。
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