近年はオンライン完結型の銀行口座開設が増え、本人確認にビデオ通話を用いるケースも一般的になっています。中でも「みんなの銀行」では、スマホひとつで開設できる手軽さが魅力ですが、本人確認のプロセスに関して誤解やトラブルも見受けられます。この記事では、ビデオ通話による本人確認の実態や、不正な情報提供があった場合のリスクについて詳しく解説します。
みんなの銀行の本人確認方法とは?
みんなの銀行では、口座開設時に「eKYC(電子本人確認)」を導入しており、本人確認書類とユーザーの顔を照合するプロセスをビデオ通話または動画撮影で実施します。具体的には、スマートフォンのカメラを使ってマイナンバーカードや運転免許証などを撮影し、続いて顔の動画撮影またはビデオ通話を行い、本人であることを確認します。
この確認作業は、AIと人の目によって行われており、細かい顔のパーツ(ホクロ・目鼻の位置など)や表情の動き、声のトーンなども照合されます。つまり、たとえ家族であっても「似ている」だけでは通過できない仕組みが構築されています。
他人のマイナンバーカードを使うとバレる?
結論から言うと、他人の本人確認書類を使って本人確認を通そうとすると、高確率で検出されます。特にビデオ通話の場合、オペレーターやAIが顔とID情報をリアルタイムで照合し、不一致があれば即座に不備扱いとなり、審査不通過となる可能性が高いです。
仮に外見が非常に似ていたとしても、AIは顔の骨格やパーツ配置を精密に分析しているため、「家族だから見分けがつかない」といった状況は基本的に成立しません。また、明らかに本人と異なる顔が写っている場合、詐欺的意図があると判断されるおそれがあります。
不正がバレた場合に起きる可能性のある措置
みんなの銀行では、不正な情報提供が判明した場合、以下のような対応が取られる可能性があります。
- 登録申請の即時拒否
- 同一電話番号・メールアドレス・端末からの再申請のブロック
- 利用規約違反としてブラックリスト登録
- 悪質と判断された場合には警察・関係当局への通報
特に、マイナンバーなどの公的情報を用いた「なりすまし行為」は刑法における私文書偽造・有印公文書偽造等の罪に問われる可能性があるため、軽率な行為は絶対に避けるべきです。
本人確認に不安があるときの正しい対処法
顔の写り方や撮影環境によって本人確認が通らないケースもあります。その場合には以下の方法で改善を試みましょう。
- 明るく均一な照明で顔と書類を撮影する
- スマートフォンを固定して手ブレを防ぐ
- 他の本人確認書類(運転免許証など)を試す
- 再撮影やサポートへの問い合わせを活用する
本人であっても、カメラ写りや書類の劣化などでエラーが出る場合があります。焦らず、正規の方法で再チャレンジすることが大切です。
誤解されがちな「顔が似てるからバレない」の危険性
兄弟や親子などで顔が似ているという理由から、他人の身分証を使ってビデオ認証を通そうと考える人もいます。しかし、これは明確な不正行為に該当します。たとえ善意や冗談のつもりでも、金融機関の信用と法律の枠組みに関わる重大な問題です。
仮に審査が一時的に通過したとしても、後日取引内容や利用状況から照合され、口座凍結や契約解除の対象になる可能性もあります。
まとめ:本人確認は正しく、安全に
みんなの銀行に限らず、すべての金融機関では「本人であることの証明」が最も重要です。他人の書類を使った登録は重大なルール違反であり、意図しない大きなトラブルを招きかねません。本人確認は正確かつ丁寧に行い、安全で信頼される利用を心がけましょう。
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