70代を迎えてもアクティブに過ごす方が増える一方で、交通費や光熱費の見直しが求められる場面もあります。とくに郊外の住まいと都心のアクセスを両立する生活では、毎月の支出に大きな差が生まれることも。今回は、郊外に住みながら23区へ頻繁に通う方に向けて、生活の質を落とさずにコストを最適化する方法を考察します。
交通費がかさむ生活の実情
渋谷から50分かかる郊外の住宅に住みながら、週に数回は都心へ出向く場合、往復で1,000円以上の交通費が発生します。月に10往復すれば1万円超。高齢になればなるほど通院や買い物の頻度も上がり、家計への影響は無視できません。
たとえば、月に12回往復すれば、年間では約144,000円に。これはエアコンの年間電気代(冷暖房含めて平均30,000円〜50,000円程度)を大きく上回る額です。
移動コストを抑える現実的な選択肢
- 高齢者向けICカード:東京都や市区町村によっては、シニア向けの定期券や福祉パス(例:シルバーパス)などが利用できる場合があります。
- 回数券やIC割引:地下鉄や私鉄であっても、同じ路線で通う場合は回数券やICポイント制度を活用しましょう。
- 通院の頻度調整:慢性疾患などでの通院であれば、遠隔診療(オンライン診察)や地元のクリニックへの変更も視野に。
23区内の相続物件活用という選択肢
現在空き家になっている23区の相続物件をうまく活用することで、交通費や移動の手間が大幅に削減できます。たとえば以下のような活用法が考えられます。
- 期間限定の二拠点生活:週のうち数日は都心の家で過ごし、イベントや通院の予定に合わせる。
- サブリースとの併用:空き家を部分的に貸しながら、自分の使用時にだけ使う。
定期的な見回りや掃除、税金面の管理も含めて、都心の拠点を維持するメリットは十分にあります。
エアコン代の節約と健康リスク
高齢者にとってエアコン使用を控えることは、熱中症や冬場の低体温症など健康リスクに直結します。電気代を節約したい気持ちはわかりますが、健康を損なっては本末転倒です。
たとえば、最近のエアコンは省エネ性能が高く、冷暖房を適切に使えば1時間あたりの電気代は10円程度にも抑えられます。交通費に1,000円かけるくらいなら、涼しい部屋でオンライン娯楽や診療を活用する選択肢も合理的です。
生活スタイルの最適化に向けて
今後年齢を重ねるにあたり、移動の負担や生活コストを見直すことは重要です。無理のない範囲での二拠点生活、都心の家の活用、シニア向けの福祉制度の利用、健康リスクを下げる住環境づくりが、持続可能なライフスタイルに繋がります。
まとめ:快適さとコストの両立がカギ
交通費やエアコン代といった支出は、一見些細に見えても年間で見ると大きな違いを生みます。今ある資源(相続物件)や制度(シニア割引)を上手に活かしながら、無理なく賢い暮らしを組み立てていくことが、高齢期の安心・快適な生活に繋がります。
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