消防士は地方公務員に該当し、安定した給与体系とボーナス制度が整っています。その中でも多くの人が気になるのが「ボーナス(期末手当・勤勉手当)」の金額や内訳、そして税金がどれくらい引かれるのかという点。この記事では、消防士のボーナスの仕組みを詳しく解説しつつ、実際に手取りでどのくらいになるのか、リアルな金額感をお伝えします。
消防士のボーナスは年2回支給
消防士のボーナスは、基本的に夏(6月)と冬(12月)の年2回支給され、「期末手当」と「勤勉手当」の2つに分かれます。これは他の地方公務員と同様の制度で、地方自治体の条例や人事委員会の勧告に基づいて支給されます。
それぞれの支給割合は年によって変動しますが、年トータルでおよそ給与の4.4ヶ月分前後が支給の目安です。
期末手当と勤勉手当の違いとは?
期末手当:基本的に全職員に支給される、いわば「成果と関係のない固定型の賞与」。
勤勉手当:勤務成績や態度などに応じて支給される、実質的な「査定型の賞与」。
たとえば、期末手当が2.15ヶ月分、勤勉手当が2.25ヶ月分というように、合計して約4.4ヶ月分が年間支給されるというのが近年の傾向です。
ボーナス金額の目安(例)
実際に支給されるボーナスは、基本給をベースに計算されます。以下はおおよその目安です。
経験年数 | 基本給 | 年間ボーナス(目安) |
---|---|---|
新卒〜3年目 | 約20万 | 約88万円(20万×4.4ヶ月) |
10年目 | 約30万 | 約132万円 |
管理職クラス | 約40万 | 約176万円 |
もちろんこれに地域手当や扶養手当、時間外手当などの加算があるため、実際には多少上下することもあります。
税金・社会保険料はしっかり引かれる
ボーナスと聞くと「丸ごと振り込まれる」と誤解されがちですが、実際にはしっかりと税金や社会保険料が天引きされます。引かれる主な項目は以下の通りです。
- 所得税
- 住民税(※通常は月割で徴収)
- 共済組合保険料
- 厚生年金
手取りとしては額面の75〜85%程度になることが多いです。たとえば、額面80万円のボーナスであれば、手取りはおよそ60万〜68万円程度になります。
民間企業との比較は?
民間企業では業績によってボーナスの支給額が大きく変動しますが、消防士を含む地方公務員は安定的に支給されるのが魅力です。
厚生労働省の調査によると、2023年の民間企業の平均賞与(全産業・正社員ベース)は年約83万円程度。一方で、消防士は年100万円以上受け取るケースも多く、特に勤続年数が長いほど民間平均を上回る傾向があります。
まとめ|消防士のボーナスは安定・高水準。税引後も安心できる額
消防士のボーナスは期末手当+勤勉手当で年間4ヶ月超の支給があり、年収ベースで見ても安定感のある制度となっています。もちろん、税金や社会保険料は引かれますが、それでも手取りベースでしっかりと生活を支える金額です。
「公務員としてのやりがい」だけでなく、「収入面での安定」も魅力の一つとして注目されているのが、消防士という職業の大きな特徴です。
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