マイナ保険証で病院の受診歴は見られる?医療機関に共有される情報の範囲を解説

社会保険

2021年より本格的に運用が始まったマイナ保険証(マイナンバーカードと健康保険証の一体化)。「これで病院に行くと、他の病院の受診歴までわかるの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。この記事では、マイナ保険証を利用することで医療機関側にどのような情報が共有されるのか、患者側のプライバシーや同意の有無についてもわかりやすく解説します。

マイナ保険証で医療機関に共有される情報とは

マイナ保険証を利用すると、以下の情報が医療機関の端末から確認可能になります。

  • 過去の薬剤情報(直近1年分)
  • 特定健診の結果(直近5年分)
  • 受診歴(病院名・診療科などは含まれない)

ただし、これらの情報は患者の明確な同意がなければ閲覧できません。受付端末で「情報提供に同意しますか?」と聞かれる場面があり、ここで同意しない限り、医療機関側もデータを見ることはできません。

他の病院の受診歴はどこまでわかる?

マイナ保険証によって、医師や薬剤師が確認できるのは「どの薬をいつ処方されたか」「過去にどんな健康診断結果があるか」などの医療情報です。ただし、どの病院を受診したかという“医療機関の名称や所在地”は表示されません

そのため、「他の病院にかかっていることがバレる」「どこの病院に通っていたか知られる」といった心配は不要です。

情報提供に同意しないとどうなる?

マイナ保険証の利点を活かすには、受付時に情報提供に同意することが前提です。逆に、同意しなければ従来通りの診療が行われるだけで、不利益があるわけではありません。

ただし、過去の薬剤履歴や健診情報が共有されると、医師の診断や処方がより正確・安全になるというメリットがあります。たとえば、アレルギーや薬の飲み合わせのリスク回避に有効です。

情報はどのように管理されている?セキュリティは?

マイナ保険証を通じて共有される医療情報は、「医療情報共有ネットワーク」と呼ばれる厚生労働省が整備した仕組みによって管理されています。

患者の同意がない限り、情報は開示されませんし、マイナンバーそのものが医療機関に通知されるわけではありません。また、アクセス履歴はすべて記録され、不正閲覧は厳しく罰せられる体制になっています。

マイナ保険証の活用例と実際のメリット

マイナ保険証を利用することで、以下のような実際的なメリットがあります。

  • 薬の重複投与を防げる(例:内科と耳鼻科の両方で似た薬を処方されるのを回避)
  • 妊婦や高齢者の診療が安全になる(例:過去の服薬状況を元にリスク回避)
  • 紹介状がなくても診療履歴の一部が把握できる

こうした活用が進めば、医師間の連携もスムーズになり、患者の安心にもつながります。

まとめ|マイナ保険証は他院の情報も共有されるが同意が前提

マイナ保険証を使うことで、病院側は患者の薬剤情報や健診結果を確認できるようになりますが、それは患者の同意があって初めて可能になります。他院の名称などが丸見えになるわけではなく、プライバシーはしっかりと守られています。

適切な医療を受けるためにも、マイナ保険証の仕組みを理解し、安心して利用していきましょう。

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