奨学金の返済を始めてから、やむを得ず延滞してしまう人は少なくありません。特に「延滞しても翌月に支払っているけれど、回数が多くて不安」というケースはよくあります。ここでは、奨学金の延滞が信用情報やブラックリスト入りにどう関係するのかを、わかりやすく解説します。
信用情報に登録される基準とは？
奨学金を管理する日本学生支援機構（JASSO）では、返還が「3か月以上延滞」された場合に限って、個人信用情報機関へ登録されると明示されています。
したがって、延滞をしても「3か月以上連続で未納」とならなければ、いわゆる信用情報（ブラックリスト）に記録されることは原則としてありません。
ただし「短期延滞の繰り返し」も要注意
3か月以上連続していないからといって安心するのは早計です。金融機関によっては、延滞履歴の回数や頻度を独自に参照するケースがあります。
たとえば、クレジットカードや住宅ローンの審査では、「支払い能力に不安がある」と判断される可能性もあります。
例： 延滞を6回繰り返している人と、一度も遅れていない人では、同じ借入申込をしても評価に差が出ることがあります。
個人信用情報機関に登録されるケース
奨学金の延滞情報が信用情報機関に登録されるのは、以下の3機関のいずれかに情報提供がなされる場合です。
- 全国銀行個人信用情報センター（KSC）
- 株式会社シー・アイ・シー（CIC）
- 株式会社日本信用情報機構（JICC）
JASSOでは、3か月以上延滞した時点で、これらの機関に情報が送られます。登録された場合、最長5年間は記録が残ることになります。
信用情報に登録されているか確認する方法
「もしかして登録されたかも…」と不安な方は、各信用情報機関で自己情報開示を申し込むことで確認できます。
開示には数百円〜千円程度の費用がかかりますが、クレジットカードやローンの申し込み前に確認しておくと安心です。
延滞を防ぐためにできること
今後の延滞を防ぐには、自動引き落としの設定や、リマインダー通知の活用が有効です。
また、一時的に支払いが難しい場合は、JASSOに「減額返還制度」や「返還期限猶予」を申請することで、負担を軽減できる可能性があります。
まとめ
奨学金返済において、3か月未満の延滞では原則として信用情報に登録されることはありません。しかし、頻繁な延滞は信用スコアに悪影響を与える可能性もあります。
延滞が続くと不安になりますが、今からでも計画的な返済方法を見直し、信用を守る行動をとることが大切です。
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