特別支給の老齢厚生年金を初めて受け取る方にとって、“控除額がゼロ”の通知書は驚きかもしれません。実際に振り込まれる金額や控除の有無は、どのタイミングで確認できるのでしょうか。本記事では、年金通知書の読み方と振込通知書との違いをわかりやすく解説します。
「改定通知書」と「振込通知書」の違い
まず、「年金額改定通知書」には、その年度に支給される総額や内訳(報酬比例・定額・加給年金など)が記載されていますが、控除の詳細は載っていません。
一方、「振込通知書」(または支払通知書)には、実際に振り込まれる金額と控除された後の額が明記されます。控除額ゼロでも、その後の状況によっては変わる可能性があります。
控除額がゼロと表示されるケース
通知書に控除欄が「0円」と記載されるのは、まだ年金と税金・保険料の調整が終わっていないためです。
例えば、令和7年度から源泉徴収税の控除基準が変更された場合、6月の支給分は前年の税率で一旦控除され、12月支給分に正しい差額が反映される仕組みになっています。[参照]
振込通知書が届いてからできる確認
振込通知書を受け取ると、・振込前の支給額・控除された税金や保険料・実際の振込額が一目で分かります。
たとえば、PDFや圧着はがきで届く振込通知書には「控除後振込額」という項目があり、ここに最終的な振込金額が記載されています。[参照]
初回振込までのスケジュール
年金請求手続きを行ってから1〜2ヶ月後に「年金決定通知書」が届き、さらに1〜2ヶ月後に「振込通知書」が届きます。
つまり、通知書に控除額ゼロでも、振込通知書が届いたタイミングで最終的な支給額と控除が確定する流れです。
実際に届く書類の見本付き解説
多くの場合、A4サイズの「改定通知書」に内訳が記載され、圧着はがきの「振込通知書」には差し引き後の金額が記載されています。
控除額が「0円」となっている際の振込通知書の例では、裏面に「控除後振込額」の欄があり、税額や保険料控除の有無が確認できます。
まとめ
控除額が「0円」と表示されるのは、年金機構での調整が未完了なためであり、実際の振込額は後日届く振込通知書(年金支払通知書)で確認できます。
その段階で、控除された税金・保険料込みの実際の支給額が明記されているため、初回振込前に不安になる必要はありません。わからない点は、最寄りの年金事務所やねんきんダイヤルに問い合わせると安心です。
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