転職の際、退職から新しい職場までの間に空白期間ができる場合、健康保険の取り扱いに注意が必要です。特に「9月15日に退職し、9月16日から新しい職場へ入社」というような1日だけ空白があるケースでも、制度上の対応が求められる可能性があります。
退職後は健康保険の資格を失う
会社を退職すると同時に、その会社の健康保険の被保険者資格も喪失します。資格喪失日は通常、退職日の翌日です。たとえば9月15日に退職した場合、9月16日からはその会社の健康保険証は使えなくなります。
そのため、新しい勤務先の健康保険に加入するまでの「つなぎ」の期間が1日でもあれば、その1日のために別の健康保険制度への加入手続きが必要となることがあります。
国民健康保険への加入は必要か?
一般的には、次の職場に入社するまで1日でも空白があると、原則として国民健康保険(国保)に加入する必要があります。ただし、次の職場の保険加入日が「入社日=9月16日」かつ「その日から健康保険が有効」となるなら、実務上は国保に加入せずに済むケースもあります。
しかし、公的には「1日でも空白がある場合は国保加入が必要」とされており、市区町村によって対応が異なるため、念のため自治体に確認するのが確実です。
健康保険の種類と切り替え方法
- 会社の健康保険を任意継続する(最大2年)
- 国民健康保険に加入する
- 家族の扶養に入る(一定条件あり)
1日だけの空白のために国保に加入するのは手間に感じるかもしれませんが、医療費が高額になった場合に無保険状態だと全額自己負担になります。そのため、可能な限りどれかの健康保険に加入しておくことが望ましいです。
もし何もしなかった場合はどうなる?
退職後に何も手続きせず、無保険のままでいると、万が一病院にかかる場合に医療費が10割負担になります。後からさかのぼって国保に加入し、保険証を提出することで7割返金されることもありますが、申請や書類提出などの手間が増えます。
また、無保険のまま長期間放置してしまうと、役所から「国保の未加入状態」として通知が届き、さかのぼって保険料を請求される可能性もあります。
健康保険の確認ポイントまとめ
・退職日の翌日からは会社の健康保険が使えない
・新しい職場の保険が「入社日から有効」かを確認
・1日でも空白があれば国保加入が原則
・市区町村で対応が異なるので役所へ事前相談がおすすめ
まとめ:1日でも空白があるなら要確認
9月15日に退職し、9月16日入社というケースでは、理論上1日だけ健康保険の空白が発生します。その1日のために国保加入が必要になるかは、新しい職場の保険加入日の取り扱いや自治体の判断によります。
万が一の医療費リスクを避けるためにも、退職前後の健康保険の切り替えは慎重に進めましょう。疑問がある場合は、早めに市役所の保険課や新しい勤務先の総務担当に確認することをおすすめします。
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