就職を機に国民健康保険(国保)から社会保険(社保)へ切り替える際、どこまで支払う必要があるのか、切り替えの確認方法はどうするのか──。意外とわかりづらいこの手続きについて、具体例を交えながらわかりやすく解説します。
❶ 国保の支払いは「加入していた月」まで必要
国保は月単位での加入が基本です。つまり、社保に加入した月の前月分までは、通常どおり支払いが必要になります。
例えば、6月1日付で会社の社会保険に加入した場合、国保は5月分までが対象。6月分の保険料はかからず、二重に請求されることはありません。ただし、自治体によって保険料通知が遅れて届くため、「支払いの必要があるのでは?」と混乱しがちです。
❷ 国民年金も同様に「切り替え月まで」支払い対象
国民年金も、社会保険に加入した日(=厚生年金加入日)をもって資格喪失となります。
6月上旬に就職し、厚生年金に加入した場合、国民年金の納付義務は5月分までです。6月分を誤って払った場合は、後日返金されることがあります。
❸ 社保への切り替え完了の確認方法
社会保険の加入状況は、以下の方法で確認できます。
- 会社の総務や人事部に「資格取得届」の提出日を確認
- 健康保険証(カード or 紙)が手元に届いているか
- マイナポータルで種別を確認(ただし反映までに2~4週間の遅延あり)
マイナポータルの情報が国保のままになっていても、即座に心配する必要はありません。データ反映の時差があるためです。
❹ 会社側の手続きが遅れている可能性もある
会社側が「資格取得届」を日本年金機構・協会けんぽ等に提出していない場合、あなたの社会保険加入が正式に処理されていない可能性も。
この書類の提出期限は就職日から5日以内ですが、実際には1~2週間かかる企業もあります。
提出の有無は総務・人事に確認してみましょう。
❺ ダブル支払いのリスクと対処法
稀に国保側が脱退処理されず、6月以降も請求が届くケースがあります。この場合。
- 市区町村の役所(保険課)に「社会保険加入済み」の証明を提出
- 健康保険証のコピー、または資格取得証明書を添付
- 重複分が請求済みでも、返金(還付)処理がされる
対応の速さは自治体によって異なりますが、冷静に手続きを進めましょう。
まとめ:6月加入なら5月分まで国保納付、社保の確認は会社と自治体に確認を
国保・国民年金の支払いは「社保加入月の前月まで」で問題ありません。
マイナポータルの情報が国保のままでも、反映遅れが原因のことが多く、焦らなくて大丈夫です。
社保加入の切り替え確認は「健康保険証の到着」「会社の届け出状況」「マイナポータル」など複数手段でチェックし、自治体への届出や重複支払いの対処もあわせて行うと安心です。
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