無職・無収入でも健康保険税が増額される理由とは？知っておくべきポイントと対処法

無職で収入がないのに、前年よりも大幅に健康保険税（国民健康保険料）が上がってしまうというケースは珍しくありません。特に収入がない方にとって、年数万円の増額は大きな負担となります。この記事では、なぜそのようなことが起こるのか、そしてどう対処すればよいのかをわかりやすく解説します。

健康保険税は前年の所得で決まる

国民健康保険料は、基本的に「前年の所得」に基づいて計算されます。つまり、令和6年度の保険料は、令和5年の所得をもとに決定される仕組みです。

そのため、今年収入がゼロであっても、前年に収入があった場合や、申告上収入があるとみなされている場合は、保険料が高くなることがあります。

収入が本当にゼロであっても、「確定申告」や「住民税の申告」をしていない場合、自治体側は所得が不明なままとなり、自動的に一定以上の所得があると仮定して保険料を計算することがあります。

例えば、無申告の人を「所得不明扱い」として、仮に年収200万円などの基準で算定する市区町村もあるため、保険料が本来よりも大幅に高くなる可能性があります。

保険料が前年度から急増したケースでは、以下のような原因が考えられます。

特に無職の方の場合、「前年まで扶養に入っていたが、外れた」というケースで保険料が一気に跳ね上がることもよくあります。

急に健康保険料が上がった場合、以下の対処を検討しましょう。

例えば、役所の窓口で「無収入であること」「確定申告をしていない理由」「生活状況」などを伝えると、事情を考慮した計算に見直してくれるケースもあります。

「無収入だから申告しなくてもよい」というのは大きな誤解です。申告しない限り、自治体は正しい所得状況を把握できず、自動的に高額な保険料が課されるリスクがあります。

無収入でも住民税申告をすれば、「所得ゼロ」として扱ってもらえるため、翌年度の保険料が適正な額に抑えられる可能性が高くなります。

健康保険税が突然増額されるのには必ず理由があります。特に無職・無収入であるにも関わらず高額な通知が来た場合は、未申告の状態が原因である可能性が高いため、早めに市区町村役場へ相談に行きましょう。

申告を行い、必要であれば減免申請や分割納付の手続きを取ることで、無理なく保険料を支払える体制を整えることができます。