奨学金の返済が滞ってしまったとき、多くの人が気になるのが「信用情報への影響」や「ブラックリストに載るのでは」という不安です。結論から言えば、すぐに信用情報に傷がつくわけではありませんが、一定期間を過ぎると記録が残る可能性があります。この記事では、滞納してしまった場合の対処法と、信用情報に傷がつかないようにするためのポイントを解説します。
奨学金の滞納が信用情報に影響する条件とは?
日本学生支援機構(JASSO)の奨学金返済が信用情報に登録されるのは、「個人信用情報機関」と提携している保証制度を利用している場合です。たとえば、機関保証型(JASSOが指定する保証会社を利用)を選んでいる人は、返済状況が信用情報機関に報告されます。
特に重要なのは「延滞が3ヶ月以上続いた場合」です。この状態になると、いわゆる「異動情報(いわゆるブラック情報)」として記録される可能性があります。
そのため、1〜2ヶ月の短期的な延滞であれば、すぐに信用情報に傷がつく心配は少ないと考えられます。
複数月の滞納があっても信用情報に傷をつけないためのポイント
今回のように、5月・6月分を滞納し、7月分とあわせてまとめて支払う場合、3ヶ月連続の滞納にならなければ信用情報に大きな影響はない可能性が高いです。
ただし、1月の滞納→2月に2ヶ月分支払いという履歴もあるとのことなので、累積で延滞が長期間続いていたとみなされる可能性もゼロではありません。
このような場合、重要なのは「支払いを先延ばしにせず、なるべく早く完納すること」と「日本学生支援機構に連絡して事情を説明し、誠実な対応をすること」です。
ブラックリストに載るのはどのようなケースか?
「ブラックリストに載る」とは、信用情報機関(CICやJICCなど)に「延滞」「異動」などのネガティブな情報が記録されることを指します。
JASSOの奨学金では、以下のような場合に異動情報が登録される可能性があります。
- 3ヶ月以上連続して延滞した
- 延滞のまま長期間放置して保証会社が代位弁済を行った
- 督促を無視し続けた場合
こうした情報が登録されると、今後クレジットカードの審査や住宅ローン、携帯電話の分割払いなどにも影響する可能性があります。
奨学金の延滞時にやるべきこと
滞納が発生してしまった場合、以下のような対処をすぐに行うことが信用情報への影響を最小限に抑えるポイントです。
- JASSOの「返還相談窓口」に早めに連絡し、事情を伝える
- 延滞分を早めに支払うか、分割・猶予制度を利用する
- 放置せず、必ず何らかのリアクションを取る
特に「返還期限猶予」や「減額返還」などの制度を利用することで、延滞扱いにならずに済む場合があります。申請が通れば、将来的な信用情報への影響も防ぐことができます。
過去に延滞した場合、記録は残るのか?
1月に1ヶ月滞納し、2月に2ヶ月分払ったという事例がある場合、その履歴が記録に残っているかは信用情報機関に登録されているかどうか次第です。
不安な場合は、自分の信用情報を開示請求することが可能です。CIC・JICCなどの情報開示サービスを利用すれば、500円〜1,000円程度でスマホや郵送で開示ができます。
実際にブラック情報が記載されているかどうかを知るには、自分で確認するのがもっとも確実です。[参照]
まとめ:信用情報を守るには早めの対応と連絡がカギ
奨学金の返済を数ヶ月滞納してしまっても、すぐに信用情報が傷つくとは限りません。ただし、3ヶ月以上の延滞や放置状態が続くと「ブラックリスト」に載る可能性があります。
今回のように、数ヶ月分をまとめて早めに返済することは信用回復において非常に重要です。また、JASSOに事情を説明し、相談・交渉することも大切なステップです。
「知らなかった」では済まされない信用情報の世界。少しでも不安がある人は、開示請求や返済計画の見直しを行い、自分の信用を守る行動を取りましょう。
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