クレジットカードとデビットカードの違いは“引き落とし”だけじゃない?店舗側の入金タイミングも徹底解説

デビットカード

VisaやJCBのタッチ決済(コンタクトレス決済)の普及により、日常の支払いがよりスムーズになってきました。しかし、ユーザー側では「クレジットカードとデビットカードの引き落としタイミングが違う」と認識されている一方で、「店舗側への入金のタイミング」に違いがあるのかどうかについては意外と知られていません。この記事では、カードの種類ごとに店舗側に入金されるタイミングの違いやその背景についてわかりやすく解説します。

基本的な仕組み:カードの種類と決済の流れ

クレジットカードは、カード会社(イシュア)が利用者の代わりに支払いを立て替え、後日まとめて請求する仕組み。一方、デビットカードは即時決済で、口座残高から即座に引き落とされます。

しかし、店側への入金は「即時」かというと、必ずしもそうとは限りません。カードブランドや加盟店契約(アクワイアラ)ごとの条件によって、入金サイクルには差が出ます。

クレジットカード:店側への入金タイミング

一般的に、クレジットカード決済による売上は、店舗が端末で決済データを締めたタイミングから数営業日〜月末締め翌月払いで入金されます。

入金サイクルは加盟店契約によって異なり、以下のような例があります。

  • 月末締め翌月10日払い
  • 週次締め・翌週払い(特に大手チェーン店)
  • 翌営業日入金(早期振込サービスを利用する場合)

クレジットカードは「信用取引」なので、入金までに一定のリードタイムがあるのが特徴です。

デビットカード:入金タイミングの特徴

デビットカードはユーザーの口座から即時に引き落とされますが、店舗への入金はクレジットカードと同様、即時ではありません。ユーザー口座からの引き落としが即時であっても、店舗側に支払われるのは、アクワイアラの処理スケジュールに基づいています。

つまり、ユーザー側では「即時決済」に見えても、店側では「カード処理としてまとめて入金される」という仕組みが共通しているのです。

タッチ決済の場合も基本は変わらない

Visaのタッチ決済やJCBのコンタクトレス決済でも、処理方式が変わるわけではありません。あくまで「物理的な接触が不要になっただけ」であり、決済処理の本質はクレジット・デビットと同様の仕組みで動いています。

そのため、タッチ決済=即時入金ではなく、決済の種別や加盟店契約の内容に準拠してスケジュール処理される点に注意が必要です。

実例:ある飲食店の入金スケジュール

都内の個人経営のカフェでは、Square(スクエア)を通じてクレジットカードとデビットカードの決済を受け付けています。デビットカードも「売上」としてはクレジットと同様に処理され、毎週火曜締め・金曜入金のサイクルで入金されています。

ユーザー側ではデビット決済が即時に引き落とされていても、店舗側に入るのはあくまで週次処理のサイクルとなるのが実態です。

まとめ:店舗への入金タイミングはカード種別よりも契約条件がカギ

クレジットカードとデビットカードの違いは、利用者側では「引き落とし時期」に現れますが、店舗への入金時期に関してはカード種別よりもアクワイアラや決済代行業者との契約条件が大きく影響します。

つまり、「クレジットだから遅い」「デビットだから即時入金される」という単純な図式ではないということです。入金サイクルの詳細を把握したい場合は、各加盟店契約先のマニュアルや規約を確認することが最も確実です。

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