ネットショッピングを通じてPayPayで送金した後に「欠品のため返金する」と言われ、LINEの追加やマイコードの提供を求められるケースが増えています。一見、返金の手続きのように見えるやりとりでも、実際は詐欺被害の入り口になっていることがあるため注意が必要です。今回は、PayPayのマイコードを送信することのリスクや、安全な返金方法、そして詐欺を見抜くポイントについて解説します。
PayPayのマイコードとは何か
PayPayのマイコードとは、自分のPayPayアカウントに送金してもらうための専用QRコードやリンクのことです。このコードを第三者に送ることで、相手からの送金を受け取ることができます。
つまり、マイコードを送る=自分に送金してもらうための行為であり、本来であれば問題のない操作のように思えます。
マイコードを送ることで発生しうるリスク
一見無害に見えるマイコードの共有ですが、悪意のある相手はこのコードを使って次のような手口を行うことがあります。
- マイコードを詐欺の別アカウントで装飾し、「この人は詐欺仲間です」と拡散
- あなたのアカウント情報をもとに個人情報を調査(SNS連携時)
- LINEなどでの会話履歴から追加情報を引き出す
マイコードそのものから直接お金を抜き取ることはできませんが、そこから連携アカウントや行動パターンを読み取られ、他の攻撃につながる危険性があるため注意が必要です。
返金詐欺でよくある手口とは
今回のようなケースでは以下のような流れで詐欺が行われることが多いです。
- ネット通販でPayPay送金を促す
- 欠品などと称して「LINEを追加して返金する」と誘導
- マイコードや個人情報を引き出す
- LINEアカウントを乗っ取り、別の詐欺に悪用される
これは「返金」を装った新しい詐欺の形であり、マイコードだけでなく、LINEアカウントの追加や会話内容の提供も詐欺の材料になり得るのです。
安全に返金を受けるために注意すべきこと
PayPay送金において、信頼できる返金方法は以下の2つのみです。
- PayPayアプリ内の「送金履歴」から返金される:送金相手が同じアプリを使って残高を戻す
- 本人確認済みアカウント同士のやりとり:身元確認されている相手であることが前提
LINE追加・マイコード要求・外部URLからの誘導などがあった場合は即座に取引を中断することが大切です。
トラブルに巻き込まれた時の対処法
万が一、マイコードを送ってしまった、LINEを追加してしまった場合でも次の行動が被害を防ぐカギとなります。
- LINEアカウントのログイン設定を再確認・ログイン制限をかける
- PayPayのログイン履歴や取引履歴を確認
- PayPayサポートへ報告(念のためアカウント調査依頼)
- 消費者ホットライン「188」やサイバー犯罪相談窓口への通報
また、今後のためにPayPayの「二段階認証」や「本人確認(eKYC)」は必ず有効にしておきましょう。
まとめ:マイコードの共有にも注意!冷静な対応が被害を防ぐ
PayPayのマイコードを送っただけではすぐにお金を奪われることはありませんが、詐欺グループはそこからSNS情報や行動履歴をたどってさらなる詐欺に発展させる可能性があります。
今回のように「返金のためにLINEを追加して」といった誘導があった時点で、高確率で詐欺を疑って行動を止める勇気が必要です。万が一トラブルに巻き込まれた際は、迅速な対応と専門機関への相談を行いましょう。
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