扶養内でパート勤務を考えるときに最も気になるのが「何日働いても扶養から外れないか?」という点です。とくに、勤務時間がフルタイムに近い場合は注意が必要です。この記事では、時給1000円・8時から17時(休憩1時間)の条件で、扶養内に収めるには週何日まで勤務できるのかを具体的に解説します。
扶養内パートの「健康保険の壁」とは?
配偶者の健康保険の扶養に入っている場合、年収や労働時間の条件によって「扶養のままでいられるかどうか」が変わります。もっとも代表的なのが以下の2つの基準です。
- 年収130万円未満(一般的な被扶養者基準)
- 週の所定労働時間が20時間未満(短時間勤務扱い)
ただし、従業員501人以上の企業などで働く場合は「社会保険の加入対象」となる可能性があり、年収だけでなく勤務日数や勤務時間も重要です。
時給1000円・8時~17時勤務での収入試算
この勤務条件の場合、1日の労働時間は実働8時間 – 1時間休憩 = 8時間、つまり8,000円/日になります。仮に週5日働いた場合、月20日勤務で8,000円×20日 = 160,000円、年間だと192万円になってしまいます。
扶養の範囲に収めたい場合、年間収入130万円未満が基本なので、130万円 ÷ 8,000円 = 約162.5日、つまり年間162日、月平均13.5日程度の勤務が限度になります。
扶養内での週あたりの勤務日数は?
年間162日以内に勤務日数を抑えたいなら、週に働けるのはおおよそ以下の通りです。
- 年間162日 ÷ 52週 ≒ 3.1日
週に3日までであれば、扶養内で収まる可能性が高いということになります。ただし、祝日や繁忙期で週4日働く場合は調整が必要です。
社会保険の加入対象にならないための5つの条件
2022年10月の法改正以降、従業員数が101人以上の企業に勤務しているパート・アルバイトも、以下5つの条件を満たすと社会保険加入義務があります。
- 週20時間以上の勤務
- 月額賃金8.8万円以上
- 勤務期間が2ヶ月を超える見込み
- 学生ではない
- 従業員101人以上の企業で働いている
この条件に該当する場合、勤務日数が週3日でも健康保険の加入対象になることがあります。職場の規模も確認が必要です。
扶養内で安心して働くには?
扶養を維持したい場合は、事前にシミュレーションをしておくことが大切です。以下の対策が有効です。
- 勤務日数を週2〜3日に調整
- 年収130万円以内を意識する
- 企業規模や勤務条件を就業前に確認
- 夫の健康保険組合にも相談
「月〇万円以内に抑える」というより、「年間収入130万円以内」に調整することがポイントです。
まとめ:扶養内で働くには勤務日数と年収の管理がカギ
今回のケース(時給1000円・8時間勤務)では、週3日までであれば多くの場合扶養の範囲内に収まります。しかし、企業規模や契約形態によっては社会保険の加入対象になる可能性もあるため、事前に詳細を確認しましょう。
扶養の壁をうまく活用しながら、無理なく働きたい方は、「年間収入の管理」+「勤務時間の調整」が鍵になります。求人票の「週2〜3日」表記にも納得できる理由が見えてきます。
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