うつ病で退職後の雇用保険手続きとタイミング:傷病手当金との関係や給付期間まで解説

社会保険

精神的な不調を抱えながら退職し、初めて雇用保険を受け取る方にとって、手続きの流れやタイミングは不安なものです。特にうつ病で休職し傷病手当金を受給していた場合、雇用保険の申請タイミングは慎重に判断する必要があります。この記事では、傷病手当と雇用保険の関係、離職後の手続き、申請までの流れをわかりやすく解説します。

まず知っておきたい:傷病手当金と雇用保険の関係

健康保険の「傷病手当金」と、雇用保険の「失業給付」は原則として同時に受け取ることができません。したがって、傷病手当金の支給が終了する、または就労可能な状態になった時点で雇用保険の申請をするのが一般的です。

ただし、傷病手当金の終了前でも「就労可能になった」と医師の判断があれば、雇用保険の受給手続きに進むことが可能です。

雇用保険の手続きに必要な書類と入手方法

失業給付を申請するには、以下の書類が必要です。

  • 離職票(会社から退職後に郵送)
  • 雇用保険被保険者証(離職票と一緒に届く場合あり)
  • 本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証)
  • 写真(縦3cm×横2.5cm)
  • 印鑑、通帳やキャッシュカード(振込先口座)

離職票は退職から10日前後で郵送されることが多いですが、遅い場合は会社に確認しましょう。

「就職困難者」としての特例給付について

うつ病などの理由で「障害者手帳」や「主治医の診断書」がある場合、ハローワークで「就職困難者」として認定されることがあります。これにより、通常90日〜150日の給付期間が、最大で360日まで延長されるケースがあります。

就職困難者の適用を受けるには、ハローワークでの求職登録時に精神障害者保健福祉手帳や診断書などの提示が必要です。

雇用保険の手続きはいつ行くべき?

基本的には、傷病手当金の支給が終了する直前または終了後、体調の回復を感じた時点でハローワークに行き、求職登録・失業給付の申請をします。申請の際、医師の「就労可能」の診断が求められる場合もあります。

雇用保険の受給資格が発生するのは「働く意思と能力があること」が前提ですので、体調が安定してきたタイミングでの申請が重要です。

支給までの流れとスケジュール感

雇用保険申請の流れは次のとおりです。

  • 離職票などの必要書類を持参し、ハローワークで求職申込
  • 7日間の待機期間
  • 待機満了後に「雇用保険受給説明会」へ出席
  • 失業認定日ごとに失業状態を報告(原則4週間ごと)
  • 初回給付は申請から約1カ月後に支給開始

もし病状が悪化し働けない状態が続いた場合は、「受給期間の延長申請」も可能です。

まとめ:焦らず一つずつ準備を進めよう

雇用保険の申請は体調や生活状況に合わせて慎重に進める必要があります。傷病手当金が終わるタイミングと、体調が回復して「働く意思」が確認できる状態が申請のポイントです。

不安がある場合は、事前にハローワークへ電話で相談し、自身の状況を伝えながら手続きの順番を確認しましょう。あなたの再出発を支援する制度を、無理なく活用することが大切です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました