法人が社用車を購入する際、ローンやリース契約を検討する企業も多いでしょう。そのときに「資本金が少ないと審査に通りにくいのでは?」という不安を感じる経営者も少なくありません。本記事では、法人ローンの審査における資本金の影響や、その他の審査ポイント、通過しやすくするための対策について解説します。
資本金の大小は審査にどの程度影響するか?
ローン審査において資本金は「会社の規模感」や「信用力」を図る一つの指標として見られます。資本金が極端に少ない(例:1円〜100万円)場合、「資金調達力が乏しい」とみなされ、審査が厳しくなることがあります。
ただし、資本金が少ないこと自体が即「審査落ち」に繋がるわけではありません。実際には、複数のファクターを総合的に判断されるのが一般的です。
社用車ローンの審査で重視されるその他の項目
- 決算内容:直近1〜2期の売上・利益の安定性が重要です。
- 会社設立からの経過年数:設立3年以上あると信頼性が高まります。
- 代表者の信用情報:法人名義でも、代表者の個人信用情報を見られることがあります。
- 取引実績:すでに取引実績のある金融機関との関係は有利に働きます。
- 返済能力:月々の返済に見合うキャッシュフローがあるかが問われます。
資本金が少なくても審査通過した実例
あるIT系スタートアップ(資本金50万円)は、業績好調を背景に決算書上で黒字を維持し、事業用口座の入出金履歴も健全だったため、社用車リースの審査を通過しました。保証会社には代表者個人が連帯保証をつけることでリスクカバーしました。
また、別の建設系法人(資本金100万円)では、車両が業務に不可欠であることを説明し、売上の8割が安定した法人顧客との契約である点をアピールし、ローン審査に通ったケースもあります。
ローン審査を通すための具体的対策
- 最新の決算書・試算表を用意する
- 会社の事業計画や将来の収益見込みを説明できるようにする
- 連帯保証人(代表者)の個人信用を整えておく
- 車両の必要性を明確に説明する
- 法人リース(オートリース)も検討する:初期負担が少なく、審査も比較的緩やかです
法人リースは審査が通りやすい選択肢
ローンに比べて、リース契約は資本金や設立年数に対する審査基準が緩やかです。特にベンチャー企業や個人事業主には、「リース契約→実績を作る→ローンに移行」という流れも選択肢となります。
ただし、リースは途中解約が難しい、最終的に所有権がリース会社にあるなどの制約もあるため、契約内容をよく確認しましょう。
まとめ:資本金だけで判断されない。事業実態と信用力が鍵
資本金が少ないことは確かに一つの懸念材料ではありますが、それだけで社用車のローンが組めないわけではありません。重要なのは、決算書の健全性、代表者の信用、資金の流れの明確さといった事業の実態です。
審査に不安がある場合は、税理士や金融機関担当者に事前相談を行い、適切な準備をすることが成功のカギとなります。
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