ローン中の車が全損事故に遭ったら?保険金の振込先と注意点を徹底解説

自動車保険

自動車ローンで購入した車が事故で全損になった場合、保険金は誰に支払われるのか、特に車両の所有者がローン会社名義の場合は混乱しがちです。本記事では、全損事故時の車両保険の支払先やローン残債との関係について、実例を交えながら詳しく解説します。

車の名義がローン会社の場合、誰が所有者なのか?

車をローンで購入する際、多くの場合、車検証の所有者欄はローン会社(販売会社や信販会社)名義になり、使用者欄が購入者(契約者)になります。これは「所有権留保」と呼ばれ、ローン完済まで車の所有権がローン会社にあるという状態です。

つまり、法的にはローン会社が車の所有者となるため、全損事故などで保険金が支払われる場合、支払先がローン会社になることもあります。これは、保険金が本来の所有者に帰属するという原則に基づいています。

車両保険の保険金は誰に支払われる?全損と修理で違いがある

一般的に、車両保険による保険金の支払い先は契約内容と事故の状況により異なります。修理対応の場合は、保険金は契約者に振り込まれるか、修理工場へ直接支払われるのが通常です。

しかし、全損の場合は事情が異なります。所有権がローン会社にあると、保険会社は保険金をローン会社に支払うケースが多いです。これはローン会社が所有権を持っており、その車に対して金融的な損失を被る立場にあるからです。

ローン残債が保険金より多い場合の注意点

全損事故による車両保険の支払い額は、車の時価額が上限となります。そのため、ローン残債がそれを上回ると、保険金ではローンを完済できず、差額を契約者が自己負担することになります。

たとえば、ローン残高が180万円で、保険金支払い額が100万円だった場合、残りの80万円は契約者が支払う必要があります。これを知らずにいると、事故後に突然多額の債務が残り、生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。

ギャップ保険(GAP保険)でカバーするという選択肢も

このような事態に備えて、「GAP保険(ギャップ補償)」という特約が用意されている保険会社もあります。これは、車両保険の補償額とローン残債との差額をカバーしてくれる保険です。

GAP保険に加入していれば、たとえ保険金だけではローンを完済できない場合でも、差額部分を補償してくれるため、事故後の経済的負担を大幅に軽減できます。ローンで車を購入する際には、ぜひ検討したいオプションのひとつです。

まとめ:ローン車両の保険金の扱いを事前に確認しよう

ローン中の車で全損事故を起こした場合、車両保険の保険金は所有者であるローン会社に支払われるケースが多く、ローン残債が多いと自己負担が発生する可能性があります。

こうしたリスクを回避するためには、契約時に保険の補償内容や振込先、GAP補償の有無をしっかり確認しておくことが重要です。大切な資産を守るためにも、事前の備えを怠らず、万一の際にも安心できる保険設計を心がけましょう。

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