協会けんぽに加入しているのに国民健康保険料も払う?二重払いの仕組みと確認ポイント

国民健康保険

「会社の健康保険(協会けんぽ)に加入しているのに、なぜか国民健康保険料の請求が来た」という声を聞くことがあります。健康保険の重複加入は本来起きないはずですが、手続きミスや自治体の通知遅れなどが原因で思わぬトラブルが生じることも。この記事では、協会けんぽと国民健康保険の関係や、国保料の誤請求が起きる理由、対応方法を詳しく解説します。

協会けんぽと国民健康保険の違い

協会けんぽ(全国健康保険協会)は、主に中小企業に勤める人が会社を通じて加入する健康保険制度です。一方、国民健康保険は自営業者やフリーランス、無職の人などが各自治体を通じて加入する公的医療保険です。

この2つは排他的な制度であり、原則として同時に加入することはできません。つまり、会社員として協会けんぽに入っている人が、国保料を支払う必要はありません。

それでも国保料が請求される原因とは?

協会けんぽに加入しているにもかかわらず国民健康保険料の請求が来る主な理由は以下のとおりです。

  • 会社の入社手続き遅れ:社会保険の加入手続きが遅れたため、一時的に国保の加入が継続されている
  • 転職や就職時の届け出忘れ:前職の退職後に国保に加入し、再就職後に脱退手続きをしていない
  • 自治体への届出漏れ:協会けんぽ加入後も自治体が把握しておらず、国保のまま請求されている

特に多いのは「就職して会社の保険に入ったが、役所に国保の脱退届を出していない」というケースです。この場合、国保料の請求は自動で止まらず、払い続けることになります。

実際にあった例:二重払いの落とし穴

ある会社員Bさんは、就職後に協会けんぽへ加入していたにもかかわらず、前職を辞めた後に加入した国民健康保険を脱退していませんでした。数か月後、自治体から国保料の請求が届き、気づかずそのまま納付。結果的に半年間、協会けんぽと国保を重複して支払っていたことになります。

このようなケースでは、役所で状況を説明し、保険証の写しや就職日を証明すれば、過払い分の国保料は還付される可能性があります。ただし、時効(おおむね2年)もあるため、早めの対応が必要です。

重複加入を避けるためのチェックポイント

  • 就職・転職した際は必ず役所で「国保の脱退届」を提出する
  • 会社で社会保険に加入した日を記録し、証拠として保管する
  • 国保料の請求が来た場合は、放置せず内容を精査し、必要に応じて自治体に連絡
  • 転居した場合も保険関係の手続き漏れが起きやすいので注意

不安な場合は、保険証を2枚持っていないか、最新のものがどちらかを確認し、状況に応じて専門窓口に相談するのが安心です。

まとめ:協会けんぽ加入者に国保料は本来不要

協会けんぽに加入していれば、国民健康保険料を支払う必要はありません。ただし、手続きミスや届け出漏れがあると、二重払いになるリスクがあります。転職や就職のタイミングでは、社会保険と国保の切り替えに伴う手続きを忘れずに行いましょう。

もしすでに国保料の請求が届いてしまった場合は、役所に確認し、協会けんぽの加入証明を提示して対応すれば、払い過ぎた分が戻ってくる可能性もあります。疑問があれば早めに行動し、安心して保険制度を活用しましょう。

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