私たちの身近にあるQRコードは「2次元コード」と呼ばれるものですが、では「3次元コード」とは何かご存じでしょうか?この記事では、3次元コードの定義や特徴、活用例をわかりやすくご紹介します。
QRコードはなぜ「2次元コード」と呼ばれるのか
QRコードは縦と横、つまりX軸とY軸の情報で構成されており、これが「2次元コード」と呼ばれる理由です。
一般的なバーコードが横方向(1次元)にしか情報を持たないのに対し、QRコードは縦横に情報を持つことで、より多くのデータを格納できるという特徴があります。
3次元コードとは何を指すのか?
3次元コードとは、情報を「縦・横・高さ(奥行き)」の3軸で表現する方式のことを指します。
これは通常の平面(2次元)コードとは異なり、立体的な形状を持つことで、より高密度で大容量のデータを格納できる新しい情報コードです。
3次元コードの代表例と技術
実際に「3次元コード」として研究・開発が進められているのが「多層型バーコード」や「立体コード」と呼ばれるものです。これは複数のQRコードやバーコードを積み重ねたり、回転体の内部に情報を格納する方法です。
たとえば、樹脂素材に微細な層を形成して、その中に情報を刻む「ナノコード」や、金属やガラス素材にレーザー加工で立体構造を埋め込む技術などがあります。
3次元コードの活用事例
製造業では、製品の偽造防止やトレーサビリティ向上のために3次元コードが活用されつつあります。
実例:航空機部品にマイクロレーザーで彫り込まれた3Dコードを使い、製造日時や材料ロット、出荷先などの情報を数十年単位で保持することが可能になります。
2次元コードとの違いとメリット・デメリット
項目 | 2次元コード | 3次元コード |
---|---|---|
構造 | 平面(縦×横) | 立体(縦×横×高さ) |
データ容量 | 中容量 | 超大容量 |
読み取り機器 | スマホ・QRリーダー | 専用3Dスキャナ |
用途 | 決済・URL共有など | 工業・防偽・長期保存 |
将来的な3次元コードの可能性
現在は主に産業用途での利用が中心ですが、今後は医療・物流・高セキュリティ認証など、幅広い分野での活用が見込まれています。
たとえば、医療用カプセル内に3Dコードを埋め込んで投与履歴を管理するなど、従来のコードでは実現できなかった技術が進行中です。
まとめ
QRコードが「2次元コード」と呼ばれるのに対し、「3次元コード」は立体的に情報を保持する新しい技術です。高度な情報密度とセキュリティ性を兼ね備え、今後の社会インフラや産業界に大きな変革をもたらす可能性を秘めています。今はまだ一般化していない3次元コードですが、将来的には私たちの身近な生活にも取り入れられる日が来るかもしれません。
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