家族構成が変化するタイミングや将来のライフプランを見据えた時、多くの方が気にするのが「保険の見直し」です。特に小さな子どもを持つご家庭では、“もしもの時”に備えて多めに保険をかける傾向がありますが、保険のかけ過ぎが家計を圧迫している可能性も。今回は、ある家族の保険構成を例に、適正な保険の選び方や見直しのヒントをご紹介します。
現在の保険構成を把握しよう
まずは、保険の全体像を整理することが重要です。以下は実例です。
- 旦那(29歳):医療+死亡保険(終身型)…月8,000円
- 妻(24歳):医療+死亡保険(10年更新型)…月8,000円
- 妻:養老保険(満了時20万円返戻)…月3,000円
- 息子(6歳):学資保険(18歳満了、100万円)…月5,000円
- 息子:医療保険(10年更新型)…月3,000円
- 息子:投資運用型死亡保険…月3,000円
合計で毎月30,000円。年間では36万円。子育て期のご家庭にとっては、無視できない固定費です。
保険の目的を再確認する
保険は「リスクに対する備え」です。現在加入している保険が、どのリスクに備えているか明確にしましょう。例えば。
- 医療保険:入院・手術時の金銭的支援
- 死亡保険:万が一の遺族保障
- 学資・養老保険:将来の教育費・貯蓄
「すべてのリスクに備えたい」と思うのは自然なことですが、それぞれの必要度や優先順位に応じて、見直しや一本化が可能です。
過剰な保障になっていないか?
とくに注意したいのが「更新型保険」のコスト。妻と息子の医療保険は更新型で、将来的に保険料が上がる可能性があります。
また、お子様の「死亡保障」については必要性が低いため、投資型の死亡保険(月3,000円)が本当に必要か再検討してもよいでしょう。
必要保障額をシミュレーションしてみる
ご家庭の貯蓄額・収入・ローン残高・教育費をもとに「いくらの保障が必要か」を計算することで、無駄な保険を発見できます。
たとえば、夫婦共働きで貯蓄もある程度ある場合、死亡保険は最低限で済むこともあります。医療費についても、公的医療保険の「高額療養費制度」などがあるため、実費負担は意外と少額で済むケースも。
保険に頼らない貯蓄も選択肢に
保険はあくまで「万が一」に備えるもの。毎月3万円の保険料を抑えて、一部を貯蓄やiDeCo・つみたてNISAに回すことで、老後や教育資金を準備する選択肢も現実的です。
保険と貯蓄のバランスを取ることで、生活にゆとりを持たせながら備えることができます。
まとめ:保険は「必要最小限+貯蓄」が理想的
現在の保険構成は「手厚い」部類に入りますが、家計や将来の資金計画とのバランスを考えれば、見直し余地は十分あります。
必要なリスクに絞った保険と、貯蓄や資産運用を組み合わせた対策を検討することで、安心と経済的な余裕の両立が可能になります。保険代理店やFP(ファイナンシャルプランナー)に相談し、最適な保障内容を再構築してみましょう。
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