転職時の社会保険の空白期間はどうする?1ヶ月だけの国民健康保険・年金の対応と注意点

国民健康保険

転職のタイミングによっては、前職の社会保険が切れてから新しい会社での社会保険加入までに“空白期間”が生じることがあります。特に1ヶ月程度の短期間でも、その間の保険・年金の取り扱いについて正しい知識が必要です。今回は、入社後1ヶ月で社会保険に加入予定のケースにおいて、国民健康保険や国民年金への加入が必要か、また子どもだけ保険に加入できるのかといった実務的なポイントを解説します。

社会保険の空白期間とは?

会社を6月末で退職し、新しい会社に7月から勤務するものの、社会保険の加入が8月からという場合、7月は健康保険・年金ともに「無保険状態」になる可能性があります。

このような空白期間が1日でもある場合、原則としてその間は「国民健康保険」および「国民年金」に加入する義務があります。

国民健康保険に入らなかった場合のリスク

仮に国民健康保険に加入しないまま病気やけがで医療機関を受診すると、保険証がないため医療費は全額自己負担(10割負担)になります。後から加入しても遡って保険料の支払いと医療費の一部返還手続きが必要となり、非常に手間がかかります。

また、市区町村から「未加入状態」であることが把握された場合、督促や追徴が発生することもあります。

国民年金の扱いと未納の影響

年金についても、1ヶ月程度でも未加入・未納のままでいると将来の年金受給額に影響を及ぼします。特に、40年加入が前提とされる老齢基礎年金では、たとえ1ヶ月分でも受給額が減少する可能性があります。

経済的な理由などで支払いが難しい場合は、「免除申請」や「猶予申請」が可能ですので、役所で手続きするのが得策です。

子どもだけ国民健康保険に加入することは可能?

子どもが親とは別世帯でない限り、基本的には世帯単位での国民健康保険加入が原則です。そのため、親が未加入であるのに「子どもだけ国保に入る」ことはできません。

ただし、特殊な事情(離婚・別居・親が無保険など)によっては、自治体判断で個別対応が認められるケースもあります。役所の窓口に相談して事情を伝えるのが現実的です。

保険料はどのくらいかかる?1ヶ月でも支払い義務あり

国民健康保険と国民年金は、加入した月から保険料の支払い義務が発生します。1ヶ月だけの加入でも、月単位での支払いが必要です。

例として、世帯所得に応じた保険料は以下の通りです(自治体によって異なります)。

  • 国民健康保険(単身者):月額5,000〜15,000円程度
  • 国民年金:定額で月16,980円(令和6年度)

収入が少ない場合や子育て中の場合は、減免制度が利用できるケースも多いので、役所に確認を。

まとめ:空白期間の放置はNG。1ヶ月でもきちんと手続きを

たとえ1ヶ月程度の空白でも、健康保険・年金の未加入状態は後々のトラブルのもとになります。国民健康保険・国民年金に加入しておくのが原則であり、子どもだけ加入するということは基本的にできません

転職時には、新しい会社の保険加入日を事前に確認し、不足期間が生じる場合は速やかに役所で必要な手続きを行いましょう。自治体によってはオンライン申請や郵送でも可能です。

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