退職後に保険証が発行されない理由と対応方法|前職の手続きがカギ

社会保険

転職時に新しい職場から保険証が発行されず、不安になることは少なくありません。特に、前職がまだ社会保険の資格喪失手続きをしていない場合、新しい会社が保険手続きを進められないことがあります。今回は、退職後に健康保険証が発行されないケースで、どのような手続きを取ればよいのかを解説します。

保険証が発行されない原因とは?

退職後、新しい職場で保険証が発行されない主な原因は、前職の社会保険資格喪失手続きが未処理である可能性が高いです。

社会保険の資格喪失手続きは、原則として退職日の翌日から5日以内に前職の会社が年金事務所に届け出を行う必要があります。しかし、事務的な遅れや誤解により処理が完了していないと、被保険者情報が「まだ前の会社に所属している状態」として残ってしまい、新しい職場での加入ができないのです。

週20時間未満の勤務でも保険加入の影響が残る

たとえ前職で週20時間未満の勤務だったとしても、会社側で手続き上の「在籍状態」が継続している場合、新しい保険への加入処理に支障が出る可能性があります。

健康保険や厚生年金は、原則として会社が手続きを行うため、本人の意思にかかわらず記録が残ってしまうことがあります。勤務時間にかかわらず、在籍中とされている限りは新しい保険手続きに影響を及ぼす点に注意が必要です。

正しい対処法:まずは前職に確認を

最初に行うべきは、前職に「社会保険資格喪失手続きが完了しているかどうか」を電話などで確認することです。

会社側が手続きを忘れていた場合は、速やかに処理してもらいましょう。その際には「資格喪失届の提出日」や「資格喪失確認通知(写し)」の有無を確認できると安心です。

また、既に退職証明書や離職票を発行してもらっている場合は、これらの書類も新しい勤務先に提出するとスムーズに処理が進むことがあります。

ハローワークでは手続きできない

今回のような社会保険に関する問題は、ハローワークでは対応できません。ハローワークは主に雇用保険や求職活動の支援を担当しており、健康保険や厚生年金に関する資格喪失は年金事務所や会社が対応すべき事項です。

したがって、「ハローワークに行けば外してもらえる」と思ってしまうのは誤解であり、まずは会社とのやり取りを優先しましょう。

実例:保険証が発行されなかったケース

20代のDさんは、週15時間のアルバイト先を退職後、正社員として新しい会社に入社しました。しかし、新しい職場で保険証が発行されず困惑。調べたところ、前職で資格喪失手続きが行われていなかったことが原因でした。

Dさんが直接前職に連絡を取り、即日処理してもらったところ、3日後には新しい会社で保険加入手続きが完了し、保険証も発行されました。

まとめ:まずは前職に連絡しよう

退職後に新しい職場で保険証が発行されない場合、多くは前職の手続き遅れが原因です。ハローワークでは対応できないため、まずは前職に連絡して「資格喪失手続き」が完了しているかを確認しましょう。

早めの対応が新しい職場での手続きの遅れを防ぎ、安心して働き始めるための第一歩となります。

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