短期退職後の企業型確定拠出年金(iDeCo含む)はどうなる?親の扶養に入る前に確認したいポイント

年金

会社で企業型確定拠出年金(DC)に加入したものの、すぐに退職した場合、その年金資産はどうなるのか不安に感じる人も多いでしょう。今回は、企業型DCやiDeCoの仕組み、退職後の対応、そして親の扶養に入る場合の影響などについて整理して解説します。

企業型確定拠出年金(DC)とiDeCoは別物?

確定拠出年金には2つのタイプがあります。

  • 企業型DC(企業型確定拠出年金):会社が掛金を拠出し、従業員が運用
  • 個人型iDeCo(イデコ):自分で加入・掛金を拠出

4月入社時に自動的に加入したのが企業型DCである可能性が高く、それを「iDeCo」と誤認しているケースも多いです。

短期離職でも脱退一時金はもらえるのか?

企業型DCの制度では、次のいずれにも該当すれば「脱退一時金」が申請可能です。

  • 加入期間が3年以下
  • 資産残高が15,000円以下(金融機関により差異あり)
  • iDeCoにも加入していない
  • 退職後6か月以内に請求

条件を満たさない場合、資産は個人型iDeCoへ移換することになります。

退職後の手続き:放置すると「自動移換」のリスク

会社を退職してそのままにしておくと、6か月経過後に「国民年金基金連合会」へ資産が自動移換されます。

自動移換されると運用されず、手数料だけ引かれ続けてしまいます。資産が目減りするため、速やかに手続きが必要です。

親の扶養に入ってもiDeCoは続けられる?

親の扶養に入る(=被扶養者となる)場合でも、iDeCoに加入すること自体は可能です。ただし。

  • 収入が年間130万円未満である必要があります
  • 掛金を拠出すると所得控除を受けられない(収入ゼロのため)
  • そもそも企業型DCから移管する手続きをしないと「加入」扱いになりません

加入を継続しないのであれば、金融機関に「脱退」または「移換停止」について相談しましょう。

必要な対応と流れ

  1. 加入していた年金が企業型DCか、個人型iDeCoか確認する
  2. 企業型DCであれば、退職日から6か月以内に移換手続き or 脱退一時金申請を行う
  3. 個人型iDeCoであれば、引き続き掛金拠出をするか、拠出停止の手続きが必要
  4. 資産の所在が不明なら、DC年金ポータルやコールセンターへ照会

まとめ

✅ 会社で加入した確定拠出年金は、企業型DCの可能性が高く、退職後6か月以内に手続きしないと資産が自動移換されて損する恐れがあります。

✅ 短期離職でも条件を満たせば「脱退一時金」が受け取れるケースがあります。

✅ 親の扶養に入る予定であっても、iDeCoを継続するか停止するかの判断が必要です。

⚠ まずは加入していた制度の種類を確認し、放置せずに金融機関または年金ポータルで状況確認と手続きを行いましょう。

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