がん保険は加入時の年齢や医療制度、治療技術の進化により、最適な保障内容が変わってきます。特に40代後半以降のがんリスクを考えると、既存の保険を見直し、新しい保障に切り替えるかどうかの判断が重要です。今回は、診断給付金と治療給付金を中心に、がん保険の見直しポイントを整理します。
がん保険の基本構成:診断一時金と治療給付金の役割
がん保険は主に「診断一時金」と「治療給付金」の2本柱から成り立っています。診断一時金は、がんと診断された時点でまとまった金額を受け取れるもので、治療開始の初期費用や生活費に充てることができます。
一方、治療給付金は、通院・入院・抗がん剤治療などの実施に応じて定期的に支払われるタイプで、長期化する治療に備える役割を持っています。
今の保険内容を読み解く:AIG富士生命がんベストゴールドの特徴
現在加入している「がんベストゴールド」は、診断一時金が100万円(初回は+100万円)で、2年に1回制限なし、先進医療対応、月額保険料2568円という内容です。
これは当時のがん保険としては優れた内容で、診断直後に高額を受け取れる点が魅力です。ただし、治療が長期化した場合、継続的な給付がないことがリスクになります。
治療給付金付き保険の比較:最新型保障のメリットとコスト
提案された「治療給付金10万+診断一時金100万(年1回)」の保障内容は、治療の持続性に備えた形で、より現代の医療事情に合った内容です。月額保険料は4200円と現契約より高額ですが、通院・投薬・化学療法など広く保障されるのが特長です。
例:分子標的薬などの治療を月1回受ける場合、10万円の給付があれば実費+生活費の支えにもなります。
組み合わせ戦略:既存保険を残す?新規保険に一本化?
ここで悩ましいのが、既存のAIG保険を残して、補完的に治療給付金保険を追加するか、もしくは一本化するかの判断です。二重加入でも保障が重複しないようにすれば、合理的な選択になります。
例えば、既存保険は初期の診断金に特化して、新たな保険は継続的な治療費をカバーする形で「ハイブリッド設計」にするのも選択肢の一つです。
高額療養費制度の限界と保険の補完的役割
よく「高額療養費制度があるから保険は不要」と言われますが、制度でカバーされるのは入院・通院の保険診療部分だけであり、差額ベッド代・先進医療・生活費・収入減などは自己負担です。
収入減が重なった際、毎月10万円の治療給付金があるだけで生活に大きな安心をもたらします。
まとめ:家計・医療制度・リスクに応じた最適化を
がん保険は一律の正解があるわけではありませんが、47歳という年齢、年収800万という家計水準を踏まえれば、診断給付金+月10万円の治療給付金は非常にバランスの取れた保障設計と言えるでしょう。
既存の保険を活かしながら、足りない部分を補う「重ねがけ」戦略も視野に入れつつ、ライフステージや治療の現実を反映した保険選びをおすすめします。
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