高年齢雇用継続給付金は、一定の条件を満たした60歳以上の雇用者に対して支給される制度です。支給は偶数月が基本となっていますが、まれに予定通り入金されないこともあります。本記事では、給付金が遅れる主な理由や確認方法、対処の流れについてわかりやすく解説します。
■ 高年齢雇用継続給付金とは?仕組みと支給サイクル
高年齢雇用継続給付金は、60歳以上でも働き続ける方を支援するために設けられた雇用保険の給付制度です。通常、2ヶ月ごとにまとめて支給される形式で、偶数月(2月・4月・6月など)に振り込まれるケースが多く見られます。
支給対象者の勤務実績や賃金に基づき、ハローワークが申請内容を確認・審査して支払いが実施されます。
■ 入金が遅れる主な理由とは?
給付金が予定日に振り込まれない場合、以下のような原因が考えられます。
- 事業主からの申請書類の提出遅れ
- 賃金支払証明に不備があった
- ハローワークでの審査が混雑・遅延
- 口座情報の変更が反映されていない
- 祝日や土日を挟んだスケジュールのズレ
とくに会社側の申請遅延は多く報告されており、本人に落ち度がなくても支払いがずれることがあります。
■ 実際の事例:遅延があったケース
たとえば、Aさん(62歳・大阪府)は毎回偶数月の15日頃に入金されていたものの、6月は20日を過ぎても振込がなく、最終的に月末に振込された経験があります。原因は勤務先の担当者が証明書の提出を1週間遅らせていたことでした。
また、Bさん(64歳・東京都)は、賃金台帳の様式が変更されたことに気づかず、旧様式で提出したために差し戻しがあり、再提出で約10日間の遅れが発生しました。
■ 入金がないときに確認すべきこと
まず、以下のポイントをチェックしましょう。
- 会社が申請をハローワークへ提出したかどうか
- 申請書に誤記や漏れがなかったか
- 支給決定通知が届いているか
- 振込先の口座情報が正確か
会社の人事部や総務部に確認するのが第一歩です。自分ではわからない部分もあるため、率直に質問することが大切です。
■ どう対応すればいい?ハローワークへの相談手順
会社側で問題がなかった場合は、直接ハローワークに問い合わせることも可能です。本人確認書類と雇用保険被保険者証を持参して、窓口で状況確認を行ってください。
また、電話による照会も可能ですが、混雑が予想されるため時間に余裕を持って行動しましょう。
■ まとめ:慌てずに確認と相談を
高年齢雇用継続給付金が遅れることは珍しくありませんが、ほとんどの場合は事務手続きや書類の不備が原因です。まずは勤務先の担当部署に確認し、それでもわからない場合はハローワークに相談してみましょう。
早めの対応と冷静な確認が、スムーズな受給につながります。遅れたとしても給付が取り消されるわけではないので、安心して手続きを進めてください。
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