車を所有したばかりの方にとって、「自賠責保険」と「任意保険」の違いは少しわかりづらいかもしれません。特に名義変更後などは保険書類の所在や役割に不安を感じることもあるでしょう。この記事では、自賠責保険の基本や確認方法、任意保険との違いなどを丁寧に解説します。
自賠責保険とは?法律で義務づけられている保険
自賠責保険(正式名称:自動車損害賠償責任保険)は、自動車やバイクの所有者に法律で加入が義務づけられている保険です。交通事故で第三者を死傷させた場合の「最低限の補償」をカバーします。
人身事故を対象とし、物損事故や車両の損傷は対象外です。自賠責保険に加入していないと車検も受けられず、無保険運転で罰則を受けるリスクもあります。
任意保険との違いは?補償範囲が大きく異なる
任意保険はその名のとおり「任意加入」で、加入しなくても違法にはなりません。ただし自賠責保険だけではカバーできない以下のような事例を補償します。
- 自分の車の修理費
- 相手の車や物の損害
- 事故の相手への賠償責任(自賠責保険の補償を超えた部分)
- 自分自身や同乗者のケガ
つまり、万が一の備えとして任意保険はほぼ必須と考えたほうが安全です。
自賠責保険の証明書が見つからないときの対処法
自賠責保険に加入すると「自賠責保険証明書(紙)」が発行され、通常は車検証と一緒に保管されていることが多いです。もし見つからない場合は以下の対応が可能です。
- 自賠責保険に加入した保険会社に連絡して再発行を依頼
- 車検時に整備工場やディーラーが代行している場合、その業者に問い合わせ
- 車検証の発行日や車検ステッカーを元に、直近で車検を受けた場所に確認
自賠責保険の証明書がなければ、事故時の保険金請求や車検手続きに支障が出ることがあります。
名義変更後は自賠責保険の名義も変更が必要
車の所有者を変更した場合、任意保険だけでなく自賠責保険の名義変更も必要です。多くの場合、保険会社に以下の書類を提出して名義変更を行います。
- 変更後の車検証
- 旧所有者からの委任状(必要な場合)
- 印鑑(認印で可)
自賠責保険の名義が旧所有者のままでも車検は通りますが、トラブル防止のため早めに変更しておくと安心です。
バイトで交通費の証明に自賠責保険が必要な理由
一部のアルバイト先では、自家用車通勤に関して保険の加入状況を確認するため、自賠責保険や任意保険の証書の提出を求めることがあります。これは事故発生時の補償確認や会社の責任回避のためです。
そのため、手元に自賠責保険の証明書がない場合は、必ず保険会社や車検を受けた業者に問い合わせて確認しましょう。
まとめ:自賠責保険は任意保険とは別で、車の所有と同時に管理が必要
自賠責保険と任意保険は役割が異なり、どちらも重要な保険です。名義変更をした場合には、任意保険だけでなく自賠責保険の確認・名義変更も忘れずに行いましょう。
証明書を紛失してしまった際には、早めに再発行手続きをして、必要書類として活用できるように準備しておくことが大切です。
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