アルバイトを辞めると、会社から発行されていた健康保険証が使えなくなります。その際、「マイナンバーカードがあるから大丈夫なのでは?」と考える方もいるかもしれません。本記事では、マイナンバーカードと健康保険証の違い、国民健康保険への加入義務、費用についてわかりやすく解説します。
マイナンバーカードは保険証の代わりになる?
結論から言うと、マイナンバーカード自体に保険の機能はありません。ただし、マイナンバーカードを健康保険証として利用できるように登録することで、病院などで保険証の代わりに提示することは可能です。
しかし、そもそも保険に加入していなければ、登録しても無意味です。マイナンバーカードは「保険証の代わりとして使える身分証」であって、「保険そのもの」ではありません。
バイト退職後の保険の扱いはどうなる?
会社で加入していた健康保険は、退職日をもって資格喪失となり、保険証も無効になります。その後は以下のいずれかの方法で健康保険に加入しなければなりません。
- 国民健康保険に加入(市区町村で手続き)
- 元の勤務先の健康保険を任意継続(最長2年)
- 家族の扶養に入る(条件あり)
どの選択肢が最適かは、年齢や収入、家族構成によって異なります。
国民健康保険に入らないとどうなる?
国民健康保険は、加入が法律で義務づけられている制度です。未加入のままで医療機関にかかると、診察や治療の費用が全額自己負担(10割)になり、大きな経済的負担を抱える可能性があります。
さらに、未加入期間が長くなると、あとで保険に入る際にその期間分の保険料を「さかのぼって」請求されることもあります。
「国保は高い」と感じるときの対処法
確かに国民健康保険料は収入に応じて決まるため、前年の収入が高いと退職後でも高く感じることがあります。ですが、退職や収入減を理由に「減額申請」や「免除申請」ができる場合もあるため、自治体の窓口で相談してみるのが安心です。
実例:前年のアルバイト収入が120万円あったAさんは、退職後すぐに市役所で相談し、保険料が月2万円→約9,000円に減額されました。
退職後すぐにすべきことチェックリスト
- 退職日から14日以内に住んでいる市区町村で「国民健康保険加入手続き」を行う
- マイナンバーカードを持参し、健康保険証としての利用登録をしておく
- 前年の所得が低い・収入がない場合は減額申請を必ず行う
この手続きが完了すれば、マイナンバーカードが保険証の代わりに使えるようになり、病院で提示するだけで保険診療を受けられます。
まとめ
・マイナンバーカードは保険証の「代わりとして使える」だけで、「保険の加入そのもの」ではない。
・バイトを辞めたら必ず国民健康保険などへの切り替え手続きが必要。
・保険料が高いと感じたら、減額制度や免除制度の相談を市役所で行うことが大切。
加入手続きとマイナンバーカードの活用を正しく理解すれば、退職後の医療も安心して受けられます。
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