火災保険に加入すると火事の費用負担はどう変わる？補償内容と実際の負担額を解説

万が一の火事に備えて火災保険に加入している人は多いですが、「実際に火事が起きたときにかかるお金がどれだけ安くなるのか？」という点は意外と知られていません。本記事では、火災保険の補償内容と実際にどれくらい費用をカバーしてくれるのか、わかりやすく解説します。

火災保険がカバーする費用の基本構造

火災保険は主に建物や家財などに対する損害を補償する保険で、火災の他にも落雷、爆発、風災、水災なども対象になる場合があります。補償の対象には以下のような項目があります。

契約内容によって支払われる保険金の上限は異なりますが、自己負担を大きく軽減することができます。

たとえば、火災によって自宅が半焼し再建が必要になった場合、保険で補償される範囲は契約により異なりますが、建物に対して2,000万円の保険をかけていれば、最大2,000万円まで再建費用が補償されます。

ただし、時価額補償と新価補償では支払額が異なり、古い家屋では再建費用が全額カバーされない場合もあるため、補償内容の確認が重要です。

火災保険では以下のような費用は補償対象外となることがあります。

また、免責金額（自己負担額）が設定されている契約では、保険金から差し引かれることになります。

賃貸物件に住んでいる場合でも、火災保険に加入していれば家財の損害や借家人賠償責任が補償されます。たとえば、自分の不注意で火災を起こし建物に損害を与えた場合、大家に対する損害賠償責任を補償する「借家人賠償責任特約」が役立ちます。

この補償があれば、高額な修繕費の請求をカバーできるため、賃貸でも火災保険は重要です。

火災保険に加入していれば、火事による突発的な費用負担を大きく減らすことができます。たとえば再建費用が2,000万円であっても、保険から1,800万円支払われるとすれば、自己負担はわずか200万円で済みます。

さらに特約を付けておけば、臨時の生活費や仮住まい費用なども補償され、被災後の生活再建を支える大きな助けになります。

火災保険は、火事による住宅や家財の損害を金銭的に補償してくれる心強い保険です。補償内容をよく確認して、自分の住環境にあった保険を選ぶことで、火事の際にかかる費用を大幅に抑えることができます。

いざという時に備えて、火災保険の内容を見直しておくことをおすすめします。