e-Govを通じて健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額算定基礎届を提出する際、「単記用」という記載を見かけたことはありませんか?この言葉の意味を正しく理解していないと、手続きの方法や選ぶ様式を誤ってしまう可能性があります。この記事では、「単記用」とは何を指すのか、複数名の提出方法、注意点などをわかりやすく解説します。
「単記用」とは何を意味するのか?
e-Govの手続きページに記載されている「単記用」とは、1名のみの被保険者に対して手続きを行う様式を意味します。あくまで「単数人」を対象とした入力フォームであり、「単一の届出」という意味ではありません。
例えば、1名のみの従業員がいる小規模事業所や、個別に修正や追記が必要な場合などに活用されます。CSVファイルなどを使って一括申請したい場合には不向きです。
複数名提出には「一覧用」様式を使用
2名以上の被保険者に対して報酬月額算定基礎届を提出したい場合は、「一覧用」様式を選択する必要があります。この形式では、CSV形式やXMLファイルなどで複数人のデータを一括登録でき、業務の効率化にもつながります。
e-Govの電子申請システムでは、通常、事業所の規模に応じて単記用・一覧用いずれも選択可能となっており、実務に即して適切な形式を選びましょう。
e-Govでの操作手順の違い
「単記用」の申請では、ブラウザ上のフォームに個人情報・報酬額・保険料区分などを1名ずつ手入力して申請を行います。比較的手軽ですが、人数が多い場合には時間がかかります。
一方、「一覧用」はあらかじめ準備したCSVやXMLデータをアップロードして申請するため、事前に正確なファイル作成が必要ですが、複数人に一括対応できます。
実際の事例で見る形式の使い分け
たとえば、従業員が5名いる企業で、1人だけ昇給により報酬月額を変更する必要があるケースでは、「単記用」での対応が向いています。
一方で、毎年7月に提出が必要となる定時決定(算定基礎届)のように、全従業員の情報を提出する場面では「一覧用」を選択するのが一般的です。
提出前に確認したいポイント
- 単記用は1名ずつの手続きに適している
- 複数人なら一覧用(CSV等)で一括処理が便利
- e-Govの申請ページでファイル形式と人数に応じて適切な様式を確認
- 誤って単記用で複数人を申請すると、再提出が必要になることも
形式の選択は、手続きの正確さとスムーズな完了に大きく影響します。
まとめ:適切な様式を選んでスムーズな手続きを
「単記用」とは、1名の被保険者情報を個別に申請するための形式です。複数名の提出も可能ですが、その場合は「一覧用」の様式を活用することで業務を効率化できます。
e-Govを使った手続きでは、提出形式の選択ミスが後のトラブルにつながることもあるため、申請前に必ず手続き案内を確認し、自社の状況にあった様式で進めましょう。
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