年収が高くても、生活コストが高ければ実際に使えるお金（可処分所得）は減ってしまいます。特に地方都市と大都市では、収入だけでなく支出構造にも大きな違いがあります。この記事では、地方で車を所有している年収830万円世帯と、都会で車を持たない年収740万円世帯を比較しながら、実質的な生活余裕度や車の必要性について考察していきます。
地方都市の年収830万円世帯：車所有によるコストとは
地方で車を所有する生活は便利ですが、維持費がかかります。年間の車関連コストは以下の通りです。
- 車検・自動車税・任意保険：約10万円〜15万円
- ガソリン代：約12万円（走行距離や燃費により変動）
- 駐車場代（都市部以外）：無料〜月数千円
- メンテナンス・修理代：約5万円〜10万円
合計で年間30万〜40万円程度が想定され、月あたり2万5千〜3万円前後が車のために消えていくことになります。
都会勤務で車なしの年収740万円世帯：生活インフラの恩恵
一方、都市部に住む人は公共交通機関が充実しており、車を持たなくても生活に支障がないことが多いです。定期代や移動費はあっても、車関連コストと比較すれば抑えられるケースが大半です。
また、車を持たないことで保険や駐車場代、ガソリン代が不要になるため、可処分所得が実質的に増えた感覚になる家庭も少なくありません。浮いた分を教育費や趣味、資産形成に回すことも可能です。
家族持ちでも車なしで生活可能？都会の現実
子育て世帯でも、都市部であればベビーカーOKの電車や駅近の保育園、デリバリーサービスの充実などが利用できます。都内のファミリー世帯でも「車を持たない」選択をするケースは珍しくなくなりました。
ただし、子どもの習い事やレジャー、実家への帰省などで一時的に車が必要になることもあります。その場合はカーシェアやレンタカーを活用する家庭も増えています。
手取りに影響するその他の要素：住居費と税制
都会では家賃が高くなりがちですが、年収740万円の層が住むであろう物件では住宅補助が出る企業もあり、意外と住居費負担が重くないケースもあります。一方で、地方では持ち家や安価な賃貸を活用できる分、自由度は高いです。
加えて、税や社会保険料は所得額が大きい方が負担も増える傾向があるため、年収差が90万円あっても、実質的な手取りの差は10〜20万円ほどになる場合もあります。
実例で比較：生活実感に差はある？
地方在住の年収830万円夫婦は、ローン付き持ち家と2台の車を所有。可処分所得の中から固定資産税や車の維持費が出ていくため、自由に使えるお金は月10万円ほど。
都会在住の年収740万円夫婦は賃貸暮らしで車なし。家賃補助あり、通勤は定期券、休日はレンタカー。固定費が少なく、月に使えるお金は同様に10万円前後。結果的に、生活水準の差はあまりないという声も。
まとめ：収入差だけでは測れない「生活の余裕度」
地方と都会では、年収だけではなく支出構造も異なるため、可処分所得に大きな差が出ないこともあります。車の有無、住宅費、子育て環境など、生活に関わる要素を総合的に考えることが重要です。
車は必需品か、それとも贅沢品か？ その答えは、ライフスタイルや住環境次第。収入を最大限に活かすためにも、自分たちに最適な選択をしていきたいものです。
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