老後の生活資金に不安を感じる方にとって、「年金を増やす方法」や「手取りを重視して貯金する戦略」は大きな関心事です。特に50代からの働き方や社会保険の加入は、年金受給額にどのような影響を与えるのでしょうか。この記事では、フルタイムで働き社会保険に加入することが、年金額や老後資金にどう影響するかを具体的に解説します。
社会保険加入で年金はどれくらい増える?
月収13万円で厚生年金に12年間加入した場合、将来の年金額には次のような増加が見込まれます。厚生年金の報酬比例部分は、ざっくりと月収の18.3%(事業主と折半)を保険料として支払う代わりに、年額でおよそ1年あたり1.2~1.5万円程度の年金が加算されます。
たとえば、年額1.3万円増えるとして、12年間で約15.6万円(年額)増加。月額換算で約1.3万円の年金上乗せが見込める計算です。これは65歳以降の生活における安定収入となるため、長生きリスクへの備えになります。
手取り重視で社会保険未加入を選ぶとどうなる?
一方で、社会保険に加入せず手取りを最大化し、その分を貯金に回す選択もあります。たとえば社会保険料を差し引かれない場合、毎月2万円ほど手元に残る金額が増えるかもしれません。
12年間で考えると、2万円 × 12ヶ月 × 12年 = 約288万円の貯金が可能になります。ただし、これは完全に自助努力に頼る形で、病気やけがで働けなくなった場合などの保障がない点には注意が必要です。
社会保険加入の「見えないメリット」も理解しよう
厚生年金に加入すると、年金の上乗せだけでなく、遺族年金や障害年金などの保険的役割もカバーされます。また、医療保険では高額療養費制度や傷病手当金など、いざというときの公的セーフティネットとして重要な支えになります。
さらに、年金受給額が増えることで、将来的な生活保護に頼らずに済む可能性も高まるため、老後の自立を維持しやすくなります。
長生きする前提で考えるべきライフプラン
「占いでも長生きするって言われた」というユニークな視点も、実はとても現実的な問題です。90歳まで生きると仮定した場合、65歳から25年間、月7万円の年金では生活は非常に厳しく、追加の収入または貯金が不可欠になります。
逆に、12年間厚生年金に加入し1.3万円を上乗せできた場合、月8.3万円×12ヶ月×25年=2,490万円の収入となり、未加入より390万円近く年金だけで差がつきます。これは精神的にも大きな安心材料となります。
具体的な戦略:貯金+年金のハイブリッド型を検討
年金増額だけで老後資金を賄うのは難しいですが、社会保険に加入しながら生活費を抑えて貯金もする「ハイブリッド戦略」は現実的です。収入の一部をつみたてNISAやiDeCoなどの非課税制度を活用することで、税制優遇を受けながら資産形成も可能です。
また、厚生年金は生涯支給される「長生きするほどお得」な仕組みなので、90歳前提のライフプランには非常に有効です。
まとめ
50代からでも、フルタイムで社会保険に加入すれば年金を増やすことは可能です。月収13万円であっても、12年間で月1.3万円ほど年金が上乗せされる可能性があり、長生きに備えるうえで大きな差となります。社会保険未加入で手取りを重視する方法もありますが、老後の保障や長期的な安心感を考えると、社会保険加入+節約・貯金の併用が最適な選択肢と言えるでしょう。
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