タトゥーと生命保険の関係：加入後に入れた場合の影響とは？

近年、ファッションや自己表現の一環としてタトゥーを入れる方が増えていますが、生命保険との関係が気になる方も多いのではないでしょうか。本記事では、すでに生命保険に加入している人がその後にタトゥーを入れた場合、契約や保障内容にどのような影響があるのかを解説します。

生命保険加入時に問われる告知義務とは

生命保険に加入する際、保険会社に対して現在の健康状態や既往歴、生活習慣などについて告知を行う必要があります。これを「告知義務」といい、虚偽の申告があると、契約が無効になる可能性もあります。

しかし、告知義務の内容は「契約時点の状態」に限定されているため、保険加入後にタトゥーを入れた場合、それを再度報告する義務は基本的にありません。

加入後にタトゥーを入れても、既存の契約が取り消されることは通常ありません。タトゥーを理由にして保険金の給付を拒否されるケースも、公的記録や医療記録にタトゥー起因のトラブルが明記されていない限りは考えにくいとされています。

ただし、暴力団関係者や反社会的勢力との関係があると判断された場合は、契約自体が解除される可能性があります。

一部の保険会社では、タトゥーが感染症のリスク（例：B型肝炎、C型肝炎）を高めるという理由で、新規契約時の審査に影響することがあります。

しかし、既存契約に関してはそのような過去のリスク評価が遡って適用されることはなく、契約成立後に起きた出来事は、原則として保障に影響しないのが一般的です。

契約後に健康診断で重大な病気が判明したり、保険内容の変更や特約追加を申請する際には、再度健康状態などを告知する必要があります。タトゥーだけを理由に再告知が必要になるケースは極めて稀です。

ただし、医療保険などで新たに加入・追加契約を検討する際には、タトゥーの有無を問われる可能性がありますので注意が必要です。

ある加入者は、30代で民間の医療保険に加入後に趣味でタトゥーを入れたものの、契約内容の変更もなく、給付金請求も通常通り行われたとのこと。

また別のケースでは、死亡保険の加入者が、タトゥーを入れていたことで病院からの医療証明書に記載されたが、それが保険金の支払いに影響を及ぼすことはなかったという報告もあります。

生命保険に加入した後にタトゥーを入れても、契約の継続や保険金支払いに影響することは通常ありません。ただし、今後別の保険商品に申し込む場合や、特約の追加をする際には影響があるかもしれませんので、保険会社の対応を事前に確認しておくと安心です。

安心してタトゥーと保険の両立を目指すには、加入時の告知義務をしっかり果たし、健康管理にも引き続き気を配ることが大切です。