住宅ローンに付帯する団体信用生命保険(団信)や一般の生命保険では、健康状態の申告が審査に大きく影響します。特に「完治」「経過観察」「治療中」といった医療ステータスの違いは、保険の引受け可否や条件付き承認の判断材料となります。この記事では、それぞれの状態の違いや、保険審査にどのような影響を与えるのかを詳しく解説します。
完治・経過観察・治療中の違いとは?
完治: 医師から「再診や投薬の必要がなくなった」と明確に判断され、病気やケガが治った状態。診断書や通院記録にも「治癒」と記載されている場合が多いです。
経過観察: 症状は落ち着いているが、再発や異常がないかを確認するために定期的に診察を受けている状態。治療はしていないが、医療機関と関わりが残っている点がポイントです。
治療中: 薬物療法や通院治療を継続している状態であり、症状が継続または進行中と判断される段階です。
どの状態が保険に通りやすい?
最も通りやすいのは「完治」した状態です。健康状態に問題がないとみなされ、告知義務はあるものの、審査での影響は小さくなります。
一方、「経過観察」は保険会社によって判断が分かれやすく、内容によっては条件付きでの加入(例:特定部位不担保)になることがあります。「治療中」は最も審査が厳しく、引受け不可となる可能性が高いです。
団信と生命保険での扱いの違い
団信では、住宅ローンを契約する金融機関ごとに指定の保険会社があるため、審査の基準もそれぞれ異なります。がん・糖尿病・うつ病などの既往歴があると、完治していても詳細な診療情報提供書が求められることがあります。
生命保険は商品ごとに告知項目が異なり、選択肢が豊富なため、条件に合った保険を見つけやすいのが特徴です。
具体的な対応策と実例
例1:「うつ病で3年前に治療終了し、医師から完治とされた」場合は、完治証明書や診療記録の提出で審査通過したケースがあります。
例2:「経過観察中の乳がん」であっても、再発がない期間が長く、医師から安定と判断されていたため、一定条件付きで団信に加入できたケースもあります。
医師の所見と診断書の表現がカギ
同じ症状でも、診断書に「寛解」「再発リスク低い」「定期検査中」などの表現が使われることで、保険会社の判断が変わることがあります。可能であれば、保険に提出する前に医師に相談し、内容の調整を依頼するのもひとつの方法です。
まとめ:健康状態の伝え方と証明の工夫で審査通過率は変わる
団信や生命保険の審査では、完治・経過観察・治療中のどれに当たるかによって可否が大きく左右されます。通りやすさは「完治>経過観察>治療中」の順となり、診断書や医師の所見を工夫することで、状況改善が図れるケースもあります。
不安がある場合は、保険ショップやファイナンシャルプランナーに相談するのも有効です。
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