「節税のためにお金を借りて」と頼まれたら注意!その手口とリスクを徹底解説

ローン

近年、個人間でのお金のやり取りを利用したトラブルが増えています。特に「節税対策」や「事業資金の名義貸し」を理由に、ローンを組んでくれと頼まれるケースは要注意です。今回は、実際にあり得るトラブルの構図や、その背後にあるリスクについて詳しく解説します。

「節税になるからローンを組んでほしい」は本当に合法か?

結論から言えば、「他人に代わってローンを組むことで節税になる」といった話は、税法上も会計上も根拠がなく、極めて怪しい手口です。仮に節税目的が本当だとしても、正当な税務処理ではない可能性が高く、最悪の場合は共犯扱いになるおそれすらあります。

例えば、事業主が自分の信用では融資を受けられないため、他人の名義で借金し、それを事業資金として使うというのは、いわゆる「名義貸し」に該当します。これは銀行との契約違反であり、信用情報にも大きなダメージを与える行為です。

報酬が用意されている場合は特に注意

「3カ月後に一括返済するから」「20万円の謝礼を渡す」など、報酬が提示されるケースもあります。しかし、金銭的な見返りがある場合は、むしろ危険度が高まると考えてください。

一見魅力的な提案に見えるかもしれませんが、実際にはその借入金が返済されないまま逃げられる、あるいはトラブルに巻き込まれて裁判沙汰になるリスクもあります。

考えられる詐欺のパターンとその流れ

こうした手口は「個人情報を取得してローンを代行させる詐欺」に繋がっている場合があります。以下のようなパターンが典型です。

  • 知人やSNS上のつながりから「節税対策だから」とローン契約を依頼される
  • 本人名義で借金を組まされ、実際の資金は相手が管理
  • 返済されるはずだったが連絡が取れなくなる
  • 結果として自分に借金返済義務が残る

これらはれっきとした詐欺に該当し、警察の生活安全課や消費者センターに相談するべき事案です。

「節税」の正しい意味と誤用の見抜き方

本来の節税とは、法律に基づいた適正な控除・経費処理を指します。たとえば青色申告による控除や、減価償却費の計上などです。第三者にローンを組ませるような行為は、税務署にも正当とされず、逆に脱税や詐欺に巻き込まれる要因となります。

「節税になるから」と言われても、その手段が不透明であったり、契約書がない、税理士の指導がないといった場合は、非常に危険です。

過去の事例から学ぶ:実際にあった被害ケース

消費者庁や弁護士相談の場では、似たような被害が多数報告されています。あるケースでは、知人に頼まれて300万円のキャッシングを実行し、そのまま音信不通になり、信用情報がブラックになったという事例もあります。

一度信用情報に傷がつくと、住宅ローンやクレジットカードの利用に大きな支障が出るため、安易に応じないことが最善です。

まとめ:その「節税話」、あなたの人生を壊す可能性も

「代わりにローンを組んでくれたら謝礼を出す」「すぐ返済するから大丈夫」といった甘い誘いは、高確率で詐欺か違法行為に巻き込まれるリスクがあります。少しでも怪しいと思ったら、決して応じず、第三者機関に相談しましょう。

消費者庁|公式サイトや、国民生活センターなどに相談することで、早期対応が可能です。

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