医療保険を検討する際、「終身で支払い続けるプラン」と「一定年齢までに払い終えるプラン(払込済型)」のどちらが良いのか迷う方は多いでしょう。特に独身者の場合、老後の資金計画やライフプランに応じて慎重な選択が必要です。この記事では、掛け捨て型の医療保険における払込方法の違いとそのメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
医療保険の基本:掛け捨て終身とは?
掛け捨て型の終身医療保険は、保険料が返戻金などの形で戻ってこない一方で、保険の保障は一生涯続きます。保険料は固定されており、加入時期が早いほど安くなり、後からの値上がりはありません。
例えば、30代で加入した場合、毎年5万円程度の保険料で一生涯にわたって医療保障が受けられるため、長寿リスクに備える保険として重宝されます。
「終身払い」と「70歳払込済」の違い
保険の払込方法には、一生涯払い続ける「終身払い」と、一定年齢(例:70歳)までに払い終える「有期払い」があります。
終身払いは年額保険料が安く、家計への負担が小さい反面、長生きすると結果的に総支払額が増える可能性があります。一方で、有期払いは月額が高いものの、将来の負担がなくなるため老後資金の見通しが立てやすくなります。
損得で見る!総支払額のシミュレーション
例えば、終身払いで年間5万円、有期払いで年間10万円と仮定しましょう。加入年齢が30歳であれば。
- 終身払い:85歳まで支払うと総額275万円(5万円×55年)
- 70歳払込済:70歳まで支払うと総額400万円(10万円×40年)
この場合、85歳を超えて長生きすれば「70歳払込済」のほうが得という計算になります。ただし、老後に収入がない場合に保険料負担が残る終身払いはデメリットとも言えます。
ライフスタイルによる選び方のポイント
独身であれば、自分の医療費を自分で賄う前提で保険を選ぶ必要があります。将来も一定の収入や貯蓄があると見込めるなら終身払いでもよいですが、老後の支出を抑えたい人は払込済型が安心です。
また、保険料の支払いがつらくなった際、終身払いであれば中途解約による損失もあります。逆に、有期払いで払込が完了していれば、保険はそのまま保障されます。
実例:40代独身男性のケース
40代前半のAさんは、終身払いで月額4,200円(年約5万円)の医療保険に加入。70歳以降も働くつもりで終身払いを選びました。しかし、体調不良で早期リタイアし、年金だけの生活になった後、月々の支払いが負担に感じ始めました。
一方、同年代のBさんは月額8,400円(年約10万円)で70歳払込済型を契約。60歳で退職後も保険料支払いが続きましたが、70歳以降は無負担で保障が続き、安心して生活できています。
まとめ:将来のライフプランから逆算して選ぶ
終身払いと払込済型のどちらが優れているかは一概に決められません。重要なのは、自分が将来どんな生活をしたいかを見据えて、計画的に選択することです。老後の保険料負担を避けたいなら払込済型、毎年の支出を抑えたいなら終身払いという選び方が有効です。
保険はあくまで「万一」の備え。現在の収入と将来の資産形成を踏まえて、無理なく続けられるプランを選びましょう。
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