マイナ保険証(マイナンバーカードと健康保険証の一体化)が進む中で、「もし事故などで顔認証ができない状態になったらどうなるのか?」という不安を抱える方も少なくありません。実際に、緊急時や重篤な状態では本人確認が難しい場面も考えられます。本記事では、マイナ保険証が使えないケースでの対応策や、現場での運用について解説します。
マイナ保険証の基本的な利用方法
通常、マイナ保険証を利用するには、医療機関や薬局に設置されたカードリーダーにマイナンバーカードをかざし、顔認証もしくは暗証番号による本人確認を行います。
顔認証ができない場合や失敗した場合は、暗証番号による認証が代替手段として使えますが、これも利用者本人が操作可能な状態であることが前提です。
事故などで本人確認ができない場合の対応
重傷や意識不明などで顔認証も暗証番号の入力も不可能な場合、医療機関側がマイナ保険証を使わずに、従来通りの健康保険証や後日の本人確認を前提に治療を行います。
このときは、救急搬送時の本人確認情報(運転免許証、保険証、身元確認者など)に基づき、一時的に保険証なしで医療を受ける「資格確認未済」の対応が可能です。
「資格確認未済」とは何か?
資格確認未済とは、マイナ保険証や従来の健康保険証が提示できない状態でも、保険診療を受けられる特例的な対応です。
この制度により、緊急時にはとりあえず治療を優先し、後日改めて資格確認を行うことで、公的医療保険を適用することが可能になります。実際に、厚生労働省もこの運用を明示しています。
マイナ保険証が使えないとどうなる?支払いは?
資格確認ができなければ一時的に「10割負担」で請求されることもありますが、後日保険証が確認できれば差額が払い戻されます。これは自己負担3割での診療に修正される仕組みです。
入院や手術が必要なケースでも、家族が後から保険証やマイナンバーカードを持参すれば、問題なく対応できます。
医療機関側の備えと患者側の注意点
医療機関は、マイナ保険証が使えない患者にも対応できる体制を整えています。また、本人確認ができない場合には、周囲の関係者(家族、勤務先など)からの情報や持ち物で代替確認を行うこともあります。
一方で、本人や家族としては、緊急連絡先や医療保険証情報などをスマホや紙で携行することも安心材料になります。
まとめ:マイナ保険証が使えなくても医療は受けられる
事故や急病でマイナ保険証の顔認証や暗証番号入力ができない場合でも、医療が受けられないということはありません。医療機関は資格確認未済対応や従来型の確認方法で柔軟に対応してくれます。
マイナ保険証に不安がある方も、緊急時には現場判断でしっかり医療が受けられるよう制度が整備されているため、安心して利用を検討しましょう。
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