「制服姿を見せてくれたらPayPayで20万円送る」などの甘い言葉で近づき、個人情報や映像を引き出した後に連絡を絶つ――近年このようなSNSを利用した詐欺被害が増加しています。この記事では、実際の事例をもとに、詐欺の手口や被害に遭った場合の対処法、警察相談のポイントを解説します。
制服やプライベート映像を利用した詐欺の実態
SNSや出会い系アプリ、通話アプリで「制服姿を見せてくれたらお金を送る」と誘い、ビデオ通話を通じて映像を取得しようとする詐欺が報告されています。
詐欺師は過去のPayPayの送金履歴などを見せて信用させる手口を用いることがあり、一見すると本当に送金されるように見えるため、被害者が疑いにくい構造になっています。
典型的な詐欺の流れと特徴
- 甘い誘い文句(高額報酬)でビデオ通話を依頼
- 過去の送金履歴のスクリーンショットを提示し、信頼を得る
- 映像や個人情報を取得後、ブロックやアカウント削除で連絡断絶
- 一部ではその後、映像をネタに脅迫・恐喝へ発展するケースも
このような流れは、典型的な性的搾取型詐欺(セクストーション)として知られています。
被害に遭ってしまった場合にすべきこと
まず、すぐに相手との連絡手段を記録・保存しましょう。トーク履歴、送られた画像や動画、アカウント名、PayPayアカウントのIDなどは、今後の相談の証拠になります。
次に、警察署(サイバー犯罪対策課)または警察相談専用電話#9110へ連絡してください。事件性が認められる場合、刑事事件として受理される可能性があります。
PayPayや金融機関に相談する意味はある?
PayPay側は取引に関与していない以上、返金や仲介対応は基本的に行いません。ただし、PayPayでのやり取り履歴の開示請求など、捜査機関と連携して情報提供を行うことはあります。
「QRコードを送っただけで送金されていない」場合は金銭被害は直接発生していませんが、映像データを渡してしまったことの方が重大です。
実例:未成年が被害に遭ったケース
2023年には、SNS経由で「制服でのビデオ通話に応じればお金を渡す」と言われ、裸に近い状態での通話をさせられた上、後に脅迫された中学生の事例が報道されました。
このような詐欺は、金銭被害よりも精神的苦痛や家族・友人にばれることへの不安から、被害者が沈黙しがちになる点が深刻です。
未然に防ぐためのチェックリスト
- 「お金をあげる」という話にはまず疑ってかかる
- 送金前に映像や画像を要求されたら即ブロック
- 相手のSNSアカウントや連絡先が信頼できるものか調査
- 少しでも不安を感じたら家族や信頼できる大人に相談
また、未成年の場合は学校や児童相談所への報告も視野に入れましょう。
まとめ:この手の誘いは詐欺、すぐ相談を
「制服姿を見せたらお金がもらえる」といった誘いは詐欺の典型例であり、相手が約束を守ることはまずありません。映像や個人情報を悪用される危険もあるため、被害に遭ったらすぐに警察や相談機関に連絡することが最善の行動です。
一人で悩まず、必ず第三者に相談してください。今後同じような被害に遭わないように、この記事が少しでも参考になれば幸いです。
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